どの様な数学的知識/考え方が必要か?という全てのanswerをここに纏めてあります。初心者用に低いlevelの内容の記述をしている訳ではありませんで、ある程度の数学的基盤なしには理解することが困難な箇所も多々あるかと思います。不明点は適宜質問いただき、理解できない箇所は例題を解きながら理解を深めていただければ良いでしょう。問題演習と並行させ、徐々に自身の数学に対する理解が深まってくるにつれてよりclearに理解できる様になると思います。

ここでのlecture内容で知らなかった or 怪しいinformationがある場合。それは基礎が足りていない証拠です。高得点が取れない場合ほぼ100%土台部分が怪しいと思いますので、GMAT/GRE用の問題演習はしっかりと基礎が出来上がってから行うようにしましょう。
尚information lectureのみが目的となっており、例題の問題も演習用ではなく理解を深めることを目的にしております。別途必ず演習を通じて運用できるように訓練が必要です。
原則暗記をして良いと明示がない場合は、全て暗記をせず反復させて理解するようにしてください。他人に何故それが成り立つのか?説明できればokです。

必ずしも数学初心者向けに作成しているわけではありませんので一部難しい項目があると思います。それらはskip頂きある程度理解が深まった上で(演習をしながら)再度目を通していただくと良いと思います。

これらの項目に穴があり場合、このレベル帯から費用が掛かってしまうと、GMAT/GRE Mathで高得点を取りたい場合超膨大にcost(費用/時間)が掛かりますので、無料で公開させて頂きます。

Underestimateせずに、適切なplanningをお願いいたします。

小学生系文章題

小学生系統の文章題。世間では仕事算/つるかめ算 etc…と分類されますがこのような分類は方程式を利用しない小学生の方達が行う方法で我々大人は〇〇算、のように単元毎に分類させて様々なアプローチ手法をとるわけではありません。

小学生系統の文章題の場合、難問を除き原則文章で与えられる情報を丁寧に数式表現さえできればそれで問題演習は完了することが殆どです。コツとしてはまず

  1. endを抑えること:求めなければならないtargetを把握すること。
  2. 原則一文一文丁寧にlanguage informationをmath equationへtranslateさせていきます。この過程で与えられていない情報をx,y,z…と文字を使いながら表現していきましょう。
  3. 組み立てた方程式の連立方程式を解けばそれだけで小学生系統の問題は潰せます。難易度が高くなってくる場合、math equationで表現することが段々と困難になってきます。

上記3点を意識して取り組むと良いと思います。特に重要なのは2点目です。数学は全体像を把握できれば良いのですが苦手な方達は問題の全体像を把握することが困難かと思います。ばっくりよくわからん、となってしまう一つ目の原因がこれですね。手が止まってしまう場合はとにかくnarrowed informationにfocusすること。全体構成を抑えながら進めることが難しい場合は問題をchunkにして数式化させること。それを繋いで解いていくイメージを持つと良いと思います。難問系以外はこれで原則全ての問題が潰せます。一つ例をやって見ましょう。

問題:あるプールを毎分2mの速度で泳ぐと仮定します。プールの水が一定の方向へ一定の速度で流れている時に掛かった往復の時間と、プールの流れが止まっているときに掛かった往復の時間が等しくなりました。この時プールの流れの速度を求めなさい。

解説:苦手な方達にとってはかなり難しいと思いますが、解説を見る前に上記3点を意識して解いて見てください。

では解いてみましょう。

あるプールを毎分2mの速度で泳ぐとします。プールの水が一定の方向へ一定の速度で流れている時に掛かった往復の時間と、プールの流れが止まっているときに掛かった往復の時間が等しくなりました。この時プールの流れの速度を求めなさい。

まずはendを抑えます。今回求めなければいけないのはプールの流れの速度になりますのでこれをx m/minと設定します。これは問題ないですね?

次いで2個目にしたがって、scopeを絞って数式表現を行なっていきます。青、ピンクと情報が出されているのでlanguage infoをmath equationで表現します。

まずはプールの水が一定の方向へ一定の速度で流れている時に掛かった往復の時間ですね。往復の時間を数式表現すれば良い、ということになります。時間をどのように求めれば良いでしょうか?距離を速度で割れば良い、ということになります。ここでプールの長さがprovideされておりませんのでプールの長さをy mとしましょう。往復の時間が欲しいので行きの時間と帰りの時間を其々求めて足せば往復の時間が求まると思います。これも問題ないですね?

行きに掛かった時間:

プールの長さy m を速度で割ります。泳ぐとするとプールの流れに速度が影響を受けます。行きのが速いのか帰りが速いのかは問題文からは読み取れませんが、ここでは行きが速かったことにしましょう。プールの速度がx m/minなので行きの速度は2+x m/minと表現できます。したがって行きに掛かった時間は y/(2+x) minと表現できると思います。

帰りにかかった時間:

同様に帰りにかかった時間を求めます。速度は今度は2-x m/minになりますね。同様に計算すると帰りにかかった時間は y/(2-x) minとなりますね。

これらを合計するとプールが流れているときに往復にかかる時間は y/(2+x)+y/(2-x) minと表せます。

次にピンクのプールの流れが止まっている際にかかった時間を計算します。

これは上記よりも容易で片道にかかる時間がy/x min。往復なので2y/x min 時間がかかる事になります。

与えられている情報がこれ以上ないのでここで数式表現は終わりになります。Thrid stepへ移行する前に与えられている情報を取りこぼしなく表現できているかどうか確認するようにしましょう。

最後にこれらの時間が等しくなった、という情報を式で繋いでおしまいです。

y/(2+x)+y/(2-x) = 2y/x
計算過程は省略しますがここからxを求めるとx(プールの速度)は 1/6 m/minと求まります。

この問題でだいたいGMATであれば45程度/GREで160程度のレベルになると思います (2020年現在)。数学が苦手で解けなかった人も解答を見ればそれぞれのfocusされたstep自体はそれほど難しくは無いと思います。小学生系統の問題が苦手な場合は1-3を徹底的に意識して問題演習を行うと良いでしょう。特に重要な点はstep2で部分部分に対する数式表現です。

割合

割合系統は不人気ですね。若干ですが式表現の部分が複雑だからでしょう。

  1. 156人の内男性は90人でした。男性の割合は何%ですか?
  2. 去年133人来園しましたが今年は156人来園しました。来園者数は約何%増えましたか?
  3. 去年133人来園しましたが今年は156人来園しました。去年と比べると今年の来園者数は約何%になりましたか?
  4. 去年は133人来園しましたが今年は来園者数が17.2%増えました。今年の来園者数は?
  5. 去年156人来園しましたが今年は133人来園しました。来園者数は約何%減りましたか?
  6. 去年は156人来園しましたが今年は来園者数が17.2%減りました。今年の来園者数は?

問い方を変えて数問作成しました。これらのレベルは頭を使わなくとも息を吸うように解答が導けるレベルまで反復させて落とし込んでください。解き方を覚えるのではなく時間をおいてなんども反復させてください。本番2分程度しか時間がありませんので、割合処理がunclearの場合パニックになりかねません。いくらでも設問の聞き方を変えることができますのでAI方式の学習は絶対に避けましょう。

覚えているものはなぜそのようにもとまるのか?という説明ができないと思いますのでこれはNGです。

自分の中に解き方が十分に落とし込めていない場合は問題毎に具体的に(より問題を簡略化させて)イメージを取る、ということを反復させてください。

#1: 156人の内男性は90人でした。男性の割合は何%ですか?

この問題を100人の内男性は20人でした。男性の割合は何%ですか?と言い換えると20%と求められると思います。どのように計算しているか?$$\frac{20人}{100人} \times 100=20%$$

上記のように計算すれば良い、ということはイメージが取れると思います。これと全く同じ計算方法を1の問題へ当てはめます。$$\frac{90人}{156人} \times 100=57.69%$$と答えが求まります。

#2: 去年133人来園しましたが今年は156人来園しました。来園者数は約何%増えましたか?

去年100人来園しましたが今年は120人来園しました。来園者数は約何%増えましたか?と同様にイメージが取りやすいように変換を掛けます。20%増えたとanswerができると思います。計算方法は$$\frac{120人-100人}{100人}\times 100$$と途中式を導くのも問題ないでしょう。これをそっくりそのまま133 and 156へ当てはめると17.29%と求まります。

#3: 去年133人来園しましたが今年は156人来園しました。去年と比べると今年の来園者数は約何%になりましたか?

これも去年100人今年は120人としましょう。1.2倍/120%になったな、とanswerできると思います。計算方法は$$(1+\frac{120-100}{100})\times 100=1.2\times100=120%$$ですね。これを同様に133/156人で当てはめると117%と求まります。

#4: 去年は133人来園しましたが今年は来園者数が17.2%増えました。今年の来園者数は?

去年は100人来園しましたが今年は来園者数が20%増えました。今年の来園者数は120人とした上で$$100\times (1+0.2)=120$$と立式します。

これを133人17.2%に変換すれば良いので156人と求まります。

#5: 去年156人来園しましたが今年は133人来園しました。来園者数は約何%減りましたか?

減ったversionも増えたversion同様にapproachを掛けましょう。
去年100人来園しましたが今年は80人来園しました。来園者数は約何%減りましたか?20%ですね?

計算過程を考察すると$$\frac{100-80}{100}\times 100$$と求めていると思います。これに156/133を当てはめて14.7%と求められます。

#6: 去年は156人来園しましたが今年は来園者数が17.2%減りました。今年の来園者数は?

去年は100人来園しましたが今年は来園者数が20%減りました。今年の来園者数は?80人と求められます。processは$$100\times (1-0.2)$$と考察できると思います。これに156/17.2を当てはめて129人と求められます。

それぞれ増減で6題解説用に用意しましたが自然と解答processが引き出せるようになるまで繰り返して問題のイメージをとってください。取り方としてのオススメは問題設定をイメージが取りやすい数字に変換させた上で複雑な数字へ当てはめれば良いでしょう。こうすることで複雑な状況にも対応可となりますので反復練習して身につけましょう。

例題1

複数のロボットを用いてある仕事を行う予定であった。しかしロボットの仕事の処理速度が予想よりも20%低いことが明らかになった。当初の予定時間丁度で仕事を終えるためには何%多くのロボットを準備する必要があるか?

解答1

集合

例題2

100人の生徒のうち英語も数学もどちらも苦手な学生が20人います。数学が得意な学生が60人、英語が得意な学生が30人居る時、数学と英語どちらも得意な学生は何人いるか?

解答2

因数分解:展開

頻出中の頻出です。因数分解や展開系の単なる計算問題だけでなく他の分野(例えば整数問題等)とmixedされて出題されます。因数分解は2次関数の因数分解までは必ずできるように準備をお願いします。ここでは何も新しい情報は提供できませんので因数分解方法はここでは割愛します。
公式としては$$(a\pm b)^2=a^2\pm 2ab+b^2 \\ a^2-b^2=(a+b)(a-b)$$
を抑えておいてください。特に2つ目の公式はGMAT/GREは大好きですね。

例題3

以下の式を因数分解せよ。

$$x^2+3x-y^2+3y$$

解答3

対称式

$$xy, x\pm y, x^2\pm y^2, x \pm \frac{1}{x}, x^2 \pm \frac{1}{x^2}, 2x^2 \pm \frac{1}{2x^2}$$

等、文字がmirrorになっている(形がとても綺麗な)数式が現れたら対称式が絡んでいる確率が極めて高いです。注目すべきはxやyと言った文字or分子分母のformatの対称性です。

$$2x^2\pm y^2, x \pm \frac{2}{x}, x^2 \pm \frac{1}{2x^2}$$こうしてしまうとxとy or 分子と分母の対称性が崩されるのでこれらの場合は対称式ではなく無難に方程式として解くことになります。

対称式が絡んでいる問題では展開 or 連立方程式でx and yの個別の値を求めるのではなくそれぞれのunitをblockとして処理していく、という方針を取ります。この際原則2乗して式処理を行なっていきます。それぞれのblockを繋いでいく為です。

例えば$$x+y=2, x^2+y^2=6, xy=?$$のような問題の場合まずx and yがとても綺麗な(対称の)形を取っていることから対称式であることを見抜きます。x=/y=と個別に連立方程式で解くと労力が掛かりますが対称性を利用してそれぞれを一つのblockとして捉えると$$(x+y)^2=4=x^2+y^2-2xy=6-2xy=4$$と表現できます。よってxy=1と簡単に求まりますね。この場合2乗することによって$$x+y, xy, x^2+y^2$$の関係性をblockのまま表現していることになります。

もう一つ程度やっておきましょう。$$x+\frac{1}{x}=2, x^2+\frac{1}{x^2}=?$$これも形が非常に綺麗に出題されていますのでバラバラにしてx=…と解くのではなくそれぞれをblockとしてとらえます。$$(x+\frac{1}{x})^2=(x^2+\frac{1}{x^2})+2=4, x^2+\frac{1}{x^2}=3$$とx単体を求めることなくblockとしてその値を求めることが可能です。

少し難易度が上がると手間を加える必要が出てきます。例えば$$x^2y+xy^2$$の場合は$$x^2y+xy^2=xy(x+y)$$と因数分解することによって綺麗な対称の形を作り出すことができます。この場合x+y=1, xy=2とすると$$x^2y+xy^2=xy(x+y)=2\times1=2$$と同様に対称性を利用して求めることが可能です。

別に対称式など利用しなくても答えは求まるでしょ?と言われるとyesです。ただしGMAT/GREでは平均1問約2分という厳しい時間制約がありますので、対称性を利用できる問題に対して方程式的にapproachをすると時間を浪費するかつ計算間違えを起こしやすくなるので必須事項です。

例題4

$$ \frac{1}{x^2}+x^2=102, \ \frac{1}{x}-x=?$$

解答4

不等式

不等式は他分野との融合で利用されることが大部分であり、不等式の単元自体として抑えておかなければいけない事項は少ないです。例えば方程式と組み合わせると関数の範囲を一点のみでなく関数の範囲を表現できるようになります。ここでは不等式の表記方法は…?と言った超基礎解説は省略します。

イメージとしては方程式の場合はピンポイントである値を求めるのに対して不等式の場合はある値を範囲として求める、という目的で利用します。注意点としては2点あります。

不等式の範囲を正確に抑えること。

不等式系の問題では問題を解き終わった後、正確に答えのrangeの分析を行うことが重要です。例えば$$3x-4<2x+1<x$$という不等式を考えてみます。3x-4<2x+1と2x+1<xをそれぞれ解けば良いということになります。

xを移行させるとそれぞれ①3x-4<2x+1⇄x<5, ②2x+1<x⇄x<-1と求まります。よってこの不等式を単純に解くと答えはx<5 and x<-1となりますがこれでは不十分です。なぜでしょう?

答えのx<5 and x<-1には重複部分がありますのでここの考察が必要になります。①から求められるxの範囲はx<5になる一方で②から求められるxの範囲はx<-1となります。線分図を書くとよりわかりやすくなりますが、①の範囲で成り立つxの値の一部、例えば0,1,2,3,4の整数は①の式では成り立ちますが②の式では成り立ちませんね?例えば②の式にx=0を代入すると1<0となりますので不等式が成立しません。

したがって今回の問題の場合どちらの①and②の式どちらでも成立する共通範囲を求める必要がありますので4<2x+1と2x+1<xを解くとx<-1となります。

答えを求めた後に、集合的な考え方を利用する点が方程式よりも厄介です。

複数の範囲が現れた場合、最も条件の厳しい範囲(答えの範囲がより狭い範囲)が正解になります。

負の値/割り算 and 掛け算に注意

もう一点注意すべきが不等式の処理方法になります。不等式はマイナスの値に非常に敏感です。まず不等式はマイナスをかけると向きが入れ替わる、という特性を持っています。これは暗記してしまってもokでしょう。

例えばx<yの不等式が成り立つ場合マイナスを両辺に掛けると-x>-yと不等式の向きが入れ替わってしまう点に注意が必要です。不等式はこの負の値に非常に敏感で例えば不等式は其々足して処理することが可能です。

2<x<5,3<y<10の時x+yのrangeをは?と聞かれた場合$$2<x<5 \\3<y<10 \\2+3<x+y<5+10$$と不等式の右辺および左辺をを足し合わせることは可能ですがxーyのrangeは?と聞かれると

$$2<x<5 \\3<y<10 \\2-3<x-y<5-10$$と引くことはできません。これを実際に計算すると-1<x-y<-5となってしまい-1より大きく-5より小さいという値は存在しませんのでこの計算方法はおかしい、ということに気づけると思います。不等式を引きたい場合はマイナスを掛けて足すという計算過程を取ります。

$$3<x<5 \\-10<-y<-3$$とyの不等式にマイナスを掛け合わせます。ついでこれらの不等式を足すことによって $$3-10<x-y<5-3$$

と不等式を其々足し合わせることで計算をしますので抑えておいてください。公式として暗記しても実際に問題の中で利用できなくなりますので当たり前、と思えるようになるまで反復練習をしましょう。

今回の引き算の問題も負の値が絡んでいる為ややこしくなっているのですが、これは掛け算割り算でも起きます。そしてGMAT/GREは不等式のminus sensitive propertyを狙ってきます。

不等式の問題で文字を掛けたり割ったりする際は、その文字の符号を必ず確認してください。

例えば$$\frac{1}{x}<1$$を満たすようなxを求めなさい。という問題を解きましょう。不等式ができない人達は分母を払いに行くと思います。両辺にxを掛けて1<xと答えを導くのでしょう。そして本番間違えます。

このように解くことができるのは0<xという条件が必須でもしxがマイナスだった場合xを両辺に掛けたその瞬間に不等式の向きが入れ替わってしまいます。1<xが成り立つのはxが正の時のみであり、x<0の場合はxを両辺に掛けると、1<xではなく1>xと不等式の向きが入れ替わってしまいます。この問題を解くとx<0の時はx<1になりますので

0<xの時は1<x

x<0の時はx<1になります。x<0とx<1では範囲が複数現れていますので条件がより厳しい方をpickしてx<0が正解になります。

0<xの時およびx<0の時の範囲をそれぞれ総括すると

1<x and x<0が答えになります。

前回の問題では変数xを掛けましたが、割り算の時も同様に強いattentionが必要になります。例えば

xy<xが成り立つyの条件は両辺をxで割ってy<1も成り立たないことになります。これが成り立つのはxが正の値の時のみで、例えばxがマイナスの時は、マイナスの値を掛けたり割ったりすると不等式が入れ替わってしまいますのでy>1が答えになります。不等式絡みの問題が与えられた時はまず符号をしっかりと確認すること。文字の符号が明示されていない場合は割ったり掛けたりすることは厳禁です。

$$\frac{1}{x}<1 \leftrightarrow \frac{1}{x}-1=\frac{1-x}{x}<0 \\ xy<x \leftrightarrow \ xy-x=x(y-1)<0$$とどちらも割ったり掛けたりすることなく移行させて通分or因数分解処理しましょう。

こうすると整数問題の考え方を利用することになるのですが

$$\frac{1-x}{x}<0$$が成り立つ条件は分子が正の時は分母は負。分子が負の時は分母が正となれば良くこれらの条件を数式表現させると

1-x>0 (x<1) and x<0

1-x<0 (1<x) and x>0

となりますのでこれらを整理するとx>1 or x<0という解答が導けます。分数処理を行った方が場合分けを漏らす確率を下げられます。

同様に

$$x(y-1)<0$$が成り立つ条件はxが正の時はy-1が負。xが負の時はy-1が正と場合分け処理を行えば良い、ということがわかります。其々数式表現すると

x>0 and y<1

or

x<0 and y>1

が答えになり、こちらの問題の場合も場合分けが必要になってくるとこが理解できると思います。

重要なので強調させて頂くとまず不等式の問題は(特に)文字がマイナスの値を取り得るかどうかをまず問題を見たその瞬間に考察すること。次いでマイナスを取り得る場合は両辺を割ったり掛けたりすることは厳禁で文字を一方へ移行させた後に通分or因数分解を利用して解くこと。

値がマイナスになり得るとき、割る/掛けるという操作を加えると不等式が入れ替わりますのでご注意ください。

大きいものをより大きく、小さいものをより小さく (Advanced)

不等式系の難問に属する問題はこの考え方を含むものがあります。不等式特有の独特な考え方になります。

不等式は(言われてみれば)当たり前なのですが小さいものをより小さく、大きいものをより大きくしても成り立ちます。例えば1<x<2が成り立つのであれば-100<x<100も成り立つ分けです。例えばx=0の時-100<0<100は成立します。

この性質を利用すると例えば

$$y=\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+\frac{1}{5}\\ 1<y<5$$とyの範囲を容易に絞り込むことが可能です。

1/2, 1/3, 1/4, 1/5の4つの数は其々1よりも小さいので1に1より小さいものを4つ(1/2, 1/3, 1/4, 1/5)足した値(左側)は1に1を4つ足した値(右側)よりは小さい、と言えます。したがって

$$y=\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+\frac{1}{5} < y=\frac{1}{1}+\frac{1}{1}+\frac{1}{1}+\frac{1}{1}+\frac{1}{1}=5$$が成り立ちます。

同様に小さい方も考察すると1/1, 1/2, 1/3, 1/4の4つは1/5よりは値が大きくなりますので1/5に1/5よりも大きい値を4つ(1/1, 1/2, 1/3, 1/4)足した値(右側)は1/5に1/5を4回足した値 (左側)よりは大きい、ということが言えます。これを式で表すと

$$y=\frac{1}{5}+\frac{1}{5}+\frac{1}{5}+\frac{1}{5}+\frac{1}{5}=1<y=\frac{1}{1}+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\frac{1}{4}+\frac{1}{5}$$が成り立ちます。

以上から1<y<5が成り立ちます。この不等式3つ目の性質は48/164ラインを安定して取りたい場合には必要になるか、ならないかグレーゾーンになりますので難しい場合はskipされて後回し、でも良いでしょう。

例題5

以下の不等式を解きなさい。

$$5x-1<4x-2<2x+3$$

解答5

例題6

以下の不等式を解きなさい。

$$1<\frac{1}{x-1}$$

解答6

整数

整数問題はGMATであれGREであれ最頻出単元の一つです。あらゆる範囲の問題の一部としてもしょっちゅう登場します。

正負/偶奇

値の正負や偶奇の判定方法の説明になります。

$$A \times B \ or \ \frac{A}{B}$$の2パターンの考察をします。

AB or A/Bが正になる条件: A>0かつB>0 or A<0かつB<0
AB or A/Bが負になる条件:A>0 かつB<0 or A<0かつB>0の
ABが奇数になる条件: A=B=奇数
ABが偶数になる条件: A or Bの少なくともどちらかが偶数

正負の場合は問題ないと思いますので偶奇に関して若干補足させていただきます。整数問題の場合式表現を行うことが非常に重要になってきますがあらゆる偶数は2n、奇数は2n+1 (2n-1でも可)と表現します(nは整数)。式の意味としては2を因数に一つで持っていればその時点で確実に偶数と言い切ることができ、偶数に1を足した数は必ず奇数ということです。

これら4つは頻出中の頻出ですので怪しい方はしっかりと理解しておきましょう。例えば

$$\frac{x-1}{y}$$が負になるための条件を考察してみましょう。

A/B typeになりますので A>0 かつB<0 or A<0かつB>0を当てはめます。まずはA>0 かつB<0を考えましょう。
A=x-1に該当しますのでx-1>0, つまりx>1であれば分子のA君は負になります。B=yですのでy<0であれば分母のB君は正になり、A/Bの値は負になります。

ついでA<0かつB>0の時を考えます。同様にAの条件は x-1<0, x<1。Bの条件はy>0になります。これらを整理すると

x>1 and y<0 or x <1 and y>0であればA/Bの値は負になります。

ついで足し算引き算の場合を考察します。

A±Bが偶数になる条件: A=B=偶数 or A=B=奇数
A±Bが奇数になる条件: A or Bどちらか一方が奇数 and どちらか一方は偶数

この2点を抑えておいて下さい。覚えるのではなく理解して下さいね。

#1. AとBが両方偶数の時。
A=2n, B=2mと表現できます(n=m=integer)。この時A±B=2(n±m)と表現できるためA±Bは2を因数に持つことがわかり偶数と言えます。

#2. AとBが両方奇数の時。
A=2n+1, B=2m+1と表現できます。この時A+B=2(n+m+1), A-B=2(n-m)と表現できます。よってどちらの場合も2を因数に持つので偶数と言えます。

#3. A or Bどちらか一方が奇数、一方が偶数の時。
A=2n, B=2m+1と表現できます(A/Bの偶奇は入れ替えても問題ありません)。この時A±B=2(n±m)+1と表現できますのでどちらか一方が偶数、一方が奇数の場合奇数になることが分かります。

例題7

以下の等式においてa and cが偶数の時、bの偶奇を判別せよ(証明せよ)。

解答7

最大公約数/最小公倍数

最大公約数も公倍数も求めるための公式なるものは存在しますが利用することは推奨しません。理由としてこれらの概念が理解できていない、ということ自体が大きなweaknessになるからです。他の問題にも大きく影響しますので理解した上で解けるようにしましょう。

最大公約数とは共通する素因数を全て掛け合わせた値と定義されます(素因数とは素数の因数を指します)。
例えば36と24の最大公約数は12と求められます。
まず36と24をそれぞれ因数分解すると$$36=2^2 \times 3^2 \\24=2^3 \times 3$$と表せます。最大公約数とは共通の素因数を全て掛け合わせた値になりますので36と24の共通の素因数は2が2つと3が1つであることがわかると思います。したがって36と24の最大公約数は12と分かります。

最小公倍数の定義は公倍数のうち最小のものの値と定義されます。こちらの方が公約数よりも難しいと思います。例を出しながら説明させていただくと例えば

5/18/12の最小公倍数は180と求められます。どのように計算するのでしょう?

まずtargetとなる5,18, 12を因数分解します。$$5=5, 12=2^2\times3, 18=2\times3^2$$と表現できると思います。したがって5,12,18の最小公倍数はこの時点では何か分からないのですがその最小公倍数は5,12, and 18のfactorである2,3,5のみで構成されていると確定できます。あとは2,3,5をそれぞれ何個因数として含んでいるかを求めれば最小公倍数が求まります。ここまでは問題ないでしょうか?
まずはfactorをidentifyすること。次いでその個数の求め方ですがここが若干最大公約数と異なります。最大公約数の場合は共通部分を考察しますのでそれぞれのfactorの最小の数に注目すればokである一方、最小公倍数の場合はそれぞれのfactorの内最大の数に注目して求めます。例えば5,12,18の整数を考える場合

# of 2: 2の最大の数は2個ですね。これは12がprovideしています。
# of 3: 3の最大の数も2個ですね。これは18がprovideしています。
# of 5:5の最大の数は1個ですね。これは5がprovideしています。

よって5,12,18の最小公倍数は$$2^2\times3^2\times5=180$$と求まります。
これらも求め方自体の丸暗記はせずになんども根気よく反復すればそのうち自然とそれはそうだよね?という感覚で求められるようになると思います。

例題8

ある二つの整数の最大公約数は7で最小公倍数が70である時この二つの整数を求めなさい。

解答8

素数

Prime numberですね。。GMAT/GREで素数の知識として押さえておかなければならない知識は3点です。

まず1点目は素数の定義そのものです。素数とは自身の数および1以外の数で割り切ることができない、という数を指します。小さい順に2,3,5,7,11,13,17,19,23程度までは抑えておきましょう。素数にマイナスは存在しません。例えば-2の因数を考えると(1,2) (-1,-2)とマイナスの因数が出てきてしまうためこれは定義に反します。あらゆるprime number pのfactorは(1,p)のみになります。

2点目です。あらゆる素数の中で偶数になるのは2のみになります。2以外の整数が偶数の時、2をfactorに持つことになりますので全ての素数は2を除いて全て奇数になります。

3点目です。ちょっとマニアックですがGMAT/GREで出題されているので載せておきます。素数の2乗した数の因数は3つになります。例えばある整数nを2乗したら因数が3つになりました。と言われるとnは素数と断定させることができます。何故でしょう?素数pの因数は定義通り(1,p)の2つのみで他の数では割れません。ここでpを2乗させると因数は$$p^2:(1,p^2),(p,p)$$の組み合わせのみになります。p time pはダブっていますので因数は1,p,p^2の3つのみとなります。このfactも暗記はしないようにしてください。

おまけで素数かどうかの判定方法ですが、結論から申し上げますとありません。ないので素早くあたりをつけていくつかの素数で割ることになります。

3/5/7/11あたりで割って割り切れない場合素数の確率が高まりますが、例えば221の様にこれらの数で割り切れなくとも素数の場合はあり得ますので注意が必要です。

例題9

以下の等式を満たす正の整数a and bを求めよ。

$$a^2-b^2=11$$

解答9

倍数判定

超頻出です。

偶数判定に似ていますが例えばnが3の倍数と言えるための条件は、3がnのfactorに一つ以上含まれていれば良い、という事になります。つまり例えばnが3の倍数と与えられた時点でn=3k (kはinteger)と表現できます。この数式表現を正確に行うことが極めて重要です。因数に着目して倍数判定を行う方法が一つめです。

もう少しレベルを上げます。では$$n^2+n, n^2-n$$は必ず2の倍数になるという考え方(これを知識とは呼びません)はGMAT/GREでは頻出です。何故でしょう?因数分解するとn(n+1) とn(n-1)とそれぞれ表現できると思います。nとn+1/nとn-1は其々は連続する整数を表しています。偶数と奇数は交互に現れますのでnとn+1のどちらか一方は必ず偶数と言えます。同様にnとn-1のどちらか一方は必ず偶数と言えます。これらから連続する整数が現れた瞬間に偶数と決定させることができます。
これと全く同じ考え方を利用しますが$$n^3-n$$はある整数で必ず割れるのですがその最も大きい整数はいくつでしょう?

因数分解してみると$$n^3-n=n(n^2-1)=n(n+1)(n-1)=(n-1)n(n+1)$$と表現できると思います。n-1,n, and n+1は連続した3つの整数を表しています。連続する整数を3つ並べると必ず一つは3の倍数が含まれます(ね?)。また2個以上の整数が並んでいますので少なくとも一つは2の倍数が含まれます。したがってあらゆるnに対して3と2をfactorとして1つは持っている、という分析が行えますので6で必ず割り切ることが可能です。2つ目の方法が因数ではなく整数の連続性に着目すると倍数判定が行えます。2の倍数であれば2つ連続。5の倍数であれば5つ整数が連続すれば其々倍数判定を行うことが可能です。これも形を変えて現れますので反復させて感覚レベルで扱えるまで落とし込んでください。

最後にこれらをmixさせます。

簡単にしますが例えばnが3で割り切れない時、n+3は3で割り切れないと言い切れます。説明できますか?
今回は3で割り切れるかどうか、と3を起点に考察を立てる事になります。全てのあらゆる整数は3n,3n+1,3n+2と表現できる、と言われるとピンとくるでしょうか?全てのあらゆる整数を3で割ると割り切れる/1余る/2余るの3 groupのうちのどれかに必ず当てはまります。3で割って余が4以上になることは有り得ませんので。3で割って1余る/2余るの3 余る数を数式表現すると3k,3k+1,3k+2と表せます。nが3で割り切れないと情報が与えられたその時点でnは3k+1, 3k+2と表現できます。これは小学生系統の問題でも伝えましたが、とにかく数学ではmath equation expressionができるかできないか、で生死を分けますので自分ができない範囲、できる範囲を正確に把握しておきましょう。話を戻すとnが3で割り切れない時、n+3の値は3k+1+3および3k+2+3が3になりますので、3k+1+3および3k+2+3が3で割り切れないことを示せばよく3k+1+3=3(k+1)+1, 3k+2+3=3(k+1)+2と表現できますので其々3で割り切れないことが示されます。+1 and +2の部分が残ってしまうため3で割り切ることはできません。

数式表現には計算を短縮させる若干のコツがあります。
数学ができない人たちは3個の連続する整数をn(n+1)(n+2)、4個の連続する整数をn(n+1)(n+2)(n+3)と表現します。またnが5で割れないとき、nはn=5k+1, 5k+2,5k+3, or 5k+4と場合分けまします。其々5で割って1,2,3,4余る数を表しています(6,7…余る数はさらに5で割り切れるので存在しません)。
一方で数学ができる人たちは
3つの連続する整数:(n-1)n(n+1)
4つの連続する整数:(n-1)n(n+1)(n+2)
nが5で割り切れない時:n=5k±1 or 5k±2 
とplus minusの対称性を利用して設定します。この方が計算時間を短縮させられるかつ正確に行えますので押さえておきましょう。補足させていただくとnを5で割ると4余るという整数は素直に表すとn=5k+4表現できますがこれはn=5k-1と同意義です。同様にn=5k+3はn=5k-2と同意義になります。余りがマイナスになっちゃうの?と違和感が出るかもしれませんがkの値を調整させることでどちらも同じ数を表現させることが可能になりますので問題ありません。例えば5k+3=8とした場合kは1ですがこれを5k-2=8とするとk=2の時成り立つ為同じ整数を表すことができる、ということです。

例題10

yは必ず3で割り切れないことを証明せよ。

$$y=x^2+1$$

解答10

合同式 (Advanced)

GMAT/GREの超頻出項目です。concept自体の難易度が高いですが超頻出になります。

整数問題最強のツールとして合同式と呼ばれるものがあります。これは余りのみに着目して整数問題を処理する手法です。

例えば

$$\frac{9^{100} }{8}$$の余りは?と聞かれたら暗算で1とすぐに求まります。表記方法としては$$\frac{9^{100} }{8} ≡ 1 \ (mod 8)… ①$$

と書きます。Mod 8とは対象となる式を8で割った、ということを意味しており、≡の記号はその時の余りを表しています。簡単な例で表すと 3≡1, 4≡0, 5≡1 (mod2)となります。其々3を2で割った時の余りは1,4を2で割った時のあまりは0,5を2で割った時のあまりは1ということを意味しています。

$$9^{100}= (8+1)^{100}$$と9を8+1に分解します。次に分解された式を展開していくと

$$9^{100}=(8+1)^{100}=8^{100}+a\times8^{99}\times1+b\times8^{98}\times1^2…..+c\times(8^1)\times1^{99}+1^{100}…②$$

のように展開できるかと思います。(a,b,cは係数です。これらは計算で求められますが不必要に難しくなることを避けたいので、ここでは省略します)

ここで長―い展開式をイメージしていくと一番右側の1の100乗以外の項には全て8が一つ以上含まれていることに気付けるかと思います。つまりこれら一番右側の1の100乗以外の項は8で割り切ることが可能なので8で実際に割ると全てあまりが0になります。とうことは②の式を8で割った時の余りを考える際は一番右側の8を一つも含まない1の100乗の項のみに着目すれば良い、と言うことになります。展開後の他の項は全て8で割り切れる結果余り0になりますので。

$$9^{100}= (8+1)^{100}≡1^{100}≡1 \ (mod \ 8)$$

したがって①が成り立ちます。

整数問題は基本的に掛け算・割り算の形に持ち込むことが殆どですがそれが困難な場合でも合同式は非常に威力を発揮します。例えば5A=10B+12C…③ (A,B, and Cが全て整数)という式が与えられた場合、合同式を利用するとCは5の倍数と判定が可能です。

5A≡0 (5Aを5で割ると余りが0), 10B≡0 (10Bを5で割ると余りが0), 12C≡10C+2C≡2C (12Cを5で割ると余りが2C) (mod5) が成り立ちますので③の式は 0≡0+2C (mod5)が成り立ちます。この時左辺を5で割った際のあまりが0であることから右辺も5で割ると余りが0にならなければなりませんので2Cも5で割り切れなければならず、Cは5の倍数、と判定が可能になります。

 GMAT: OG 2020 117

Nをpositive integerとして 

$$25\times10^{n}+k\times10^{2n}… ①$$

が9で割り切れる時のkの条件を求めよ。

合同式を使って解いてみます。9で割ったときのあまりが0になるようにkの値を設定すれば良いので9で割ったときのあまりのみ着目します。(mod \ 9)

$$(18+7) \times(1+9)^{n}≡7\times(1)^{n}≡7 \ (mod \ 9)$$

と変形できます。これは上記の式をバラバラに分解して9で割った時のあまりのみに着目しているため9で割り切れる項は全て0になってしまうため無視できます (18と9)。

同様に

$$k\times(1+9)^{2n}≡k\times(1)^{2n}≡k \ (mod \ 9)$$

となります。

二つの式から

$$7+k≡0 \ (mod\ 9) $$

が成り立つ時,①の式は9で割り切れることになります。

したがって①が9で割り切れるための条件はk=9t+2と表現できます:9t+2+7=9t+9≡0となります。

この問題は合同式が扱えればvery easyですが、扱えないと地獄行きになりますね (2分で解くことは非現実的です)。

解き方lectureは別で行いますが整数問題を解く上でこの程度知識が身についていれば問題なく問題は解けるでしょう。

例題11

以下の等式の余りを求めなさい。

$$18^6÷4$$

解答11

例題12

$$111^3 \times 112^3 ÷5$$

解答12

一次関数

例題13

y=5x-4, y=6x-5, とx軸によって囲まれた三角形の面積を求めなさい。

解答13

対称移動 and 直行

一次関数のオマケの単元ですね。まずが直行です。

上図の赤い線をy=2xとしましょう。赤い線と直行している黒い線の傾きをaとすると2a=-1が成り立ちます。2つ直線が直行する場合それらの傾きをかけるとマイナス1になる、というのが数式表現になります。

対称移動ですね。

こちらの方が難易度が高いと思います。例えばA点(a,A)を赤い線であるy=2xに対して対称移動させた点をBとします。この時B点の座標とA点の座標の関係式を組めますか?

2点情報を使います。まずは直行条件です。直線ABの傾きをDとすると

$$D=\frac{A-B}{a-b}, \frac{A-B}{a-b}\times 2=-1$$これが傾きを利用した直行条件ですね。
実際に問題を解くとするとA and Bの連立方程式に持ち込むことになりますのでもう一本式が必要です。A and Bの中点Cが直線AB上に乗っかる、ということに気がつければ立式が可能です。Cの座標を求めてy=2xの式へ代入します。
$$C:(\frac{a+b}{2},\frac{A+B}{2}), \frac{A+B}{2}=2(\frac{a+b}{2})$$

これで対称移動させた場合の点A and Bの関係を表現することができました。直行条件は覚えてしまってよいでしょう。対称移動の方は反復で理解した方がbetterです。

例題14

y=xに対して (2, 3)の点を対称に移動させる時その座標を求めなさい。

解答14

二次関数

Graphing

例題15

以下の関数を作図せよ。

$$y=x^2-6x+3$$

解答15

式表現

2次関数の解/対称性

解と係数の関係

二次関数の解に関する公式です。これは暗記してしまっても構いません。$$y=ax^2+bx+c$$という二次関数が二つの解を持つ時(y軸と2点で交わる時)それぞれのxの値をd and eとするとこれらの解と元の関数には次の関係性が成り立ちます。
$$d+e=-\frac{b}{a} \\ de=\frac{c}{a}$$
例えば$$y=2x^2+7x-10$$の二つの解を足した値はいくつか?(d+eの値はいくつか?)と問題を出されるとルートが入ってくる判別式(二次関数の解を求める公式)を利用してそれぞれ二つの解の値を計算して、その後それらを足し合わせて…と計算をすると非常に面倒ですが解と係数の関係を使えば-7/2と暗算で求まってしまいます。
英語で二次関数の解をrootと呼びます。二時関数が出てきてrootが…のような展開になったら解と係数の関係が利用できないかな?と意識すると良いでしょう。
解と係数の関係は英語で言えば不定詞レベルですので必ず覚えてください。覚えるのは苦痛が伴うと思いますので、トイレor机にでも書いて貼っておけば自然と覚えられると思います。

おまけで解の対称性も同時に抑えておきましょう。例えば二次関数の一つのrootが$$2+\sqrt{3}$$と問題文で与えられたら、この情報だけでもう一方の解は$$2-\sqrt{3}$$と確定できます。何故でしょう?2に関数の判別式を考えると$$x=\frac{b\pm \sqrt{b^2-4ac}}{2}$$と表せると思います。これが二次関数の2つの答え(roots)ですね。この一方が$$2+\sqrt{3}$$と言う事は判別式からもう一方の答えはルートの部分がプラスではなくマイナスになっていることが読み取れますので(ルート以外の符号以外の値は全て同一)もう一方の解は$$2-\sqrt{3}$$と確定できます。いかがでしょう?

GMAT/GRE levelであれば2次関数の知識として抑えておかなければいけない項目はこれで全てです。あとは扱えるように訓練ですね。

対称移動

分数関数

$$f(x)=\frac{2}{x-2}, f(x)=\frac{a}{a+b}$$等、分子と分母or分母にx,y,a,b…等の変数が設定されると分数関数に分類されます。分数関数特有で狙われるのは3点です。

まず1点目がdomain (xの取り得る範囲)です。これは分数系を見た瞬間にidentifyしなければいけません。分数関数の場合分母が0になることはできませんので答えの取り得る範囲に制限が掛かります。そして意識していない人たちはうっかり間違えた!と思いますがこれはうっかり間違えた、と言うよりも理解(意識)が浅いのが原因です。例えば左の関数の場合x=2は答えから除外されなければならず、右の場合はa=-bになることは無い、と言う点にまず着目して下さい。

2点目が分母を払えるかどうか、です。これは不等式とのcombinationで出題された場合に特に気にしなければいけませんが、数学が苦手な人たちはとにかく分母をはらいたがります。
分母を払うこと自体は問題ないのですが不等式と組み合わされた場合。例えば$$\frac{1}{x-1} \leq \frac{1}{x+1}$$が成立するxの範囲は?と出題された場合には要注意です。分母を払うと仮に分母の値が負の場合、不等式がひっくり返ることになりますので不等式との組み合わせで出題された場合は分母を払うことができるかどうか、特別なattentionが必要になります。(詳しくは不等式の項を参考ください)

3点目ですね。分数関数特有の式変形を行う方法が2つあります。
一つ目が分子を分母で割ります。頻出です。例えば$$\frac{x}{x+2}, \frac{x^2+2x+3}{x-1}, \frac{x^2+2}{x^2-1}$$これら全ては分子を分母で割ることが可能です。
$$\frac{x}{x+2}= \frac{(x+2)-2}{x+2}=1-\frac{2}{x+2} \\ \frac{x^2-2x+3}{x-1}=\frac{(x-1)^2+2}{x-1}=x-1+\frac{2}{x-1}, \\ \frac{x^2+2}{x^2-1}=\frac{(x^2-1)+3}{x^2-1}=1+\frac{3}{x^2-1}$$とそれぞれ全て式変形が可能です。

これらの式変形を行うメリットとして分子と分母に変数が埋め込まれていましたが、式変形後は分母のみに変数が固められているため圧倒的に考察が行いやすくなります。式変形を行えるかどうかの基準ですが分数関数の分子の次数及び分母の次数に着目してください。分母の次数≤分子の次数の時その分数関数は割って式変形/簡略化させることが可能ですのでしっかりと抑えておいてください。

式変形の二つ目の方法です。こちらは利用する為には限定的な条件が加わります。例えば$$\frac{x}{x+y}$$という分数関数が与えられた場合分子と分母をxまたはyで其々割ると$$\frac{\frac{x}{x}}{\frac{x}{x}+\frac{y}{x}}=\frac{1}{1+\frac{y}{x}}$$と式変形が可能です(ちょこっと難しいですかね?)。このように式変形を行うメリットがy/xをtと置換するともともとxとyという2つの変数で与えられていた式をtのみの1変数で扱うことが可能になる為圧倒的に計算処理が楽になるだけでなく、場合によっては解けない問題が解けるようになります。

$$\frac{\frac{x}{x}}{\frac{x}{x}+\frac{y}{x}}=\frac{1}{1+\frac{y}{x}}=\frac{1}{1+t}$$

この方法は分子と分母に変数が散っていること。分子と分母をある文字で割った時に一文字でまとめられる時のみに利用可能です。以上3点非常に重要になりますのでこれらもしっかりと抑えてください。逆に言えば原則これらのみmasterできれば分数関数系統の問題はほぼ全て潰せます(とは言え他分野と融合されますのでちょっと厄介ですけどね)。

例題16

xが2以上4以下の時以下の関数の最大値を求めなさい。

$$y= \frac{2x}{x-1}$$

解答16

例題17

x軸と (5, 0)で接している半径1の円の方程式を求めなさい。

解答17

絶対値

絶対値の場合、即座に原則絶対値を外すことからstartさせます。前提として絶対値の問題の場合ほぼ100%必ず場合分けが必要になります。絶対値の外し方は2通りです。

1通り目が万能で場合分けにより絶対値を外します。y=|f(x)|において
f(x)≥0 の時はy=f(x): 絶対値をそのまま外してください。
f(x)≤0の時は y={f(x)}: 絶対値の中身にマイナスをかけて絶対値を外してください。
これは定義ですが必ず理解できるようにしてください。例えば|2|を考えると絶対値の中はプラスなので定義通りそのまま絶対値を外せばよく|2|=2となります。|-2|の場合絶対値の中がマイナスになっているので|-2|=(-2)=2として絶対値を外します。つまり絶対値の中がマイナスになっている場合マイナスを掛けないと絶対値が外れないことが理解できると思います。

例えばf(x)=|2x+1|の場合を考えます。絶対値を外さないと扱えないので絶対値を外します。指数や分母、あらゆるところに絶対値が付いていてもとにかく定義にしたがって外しましょう。外し方は絶対値の中の関数(今回でいれば2x+1)がプラスの時はそのまま絶対値を外し、マイナスになるときはマイナスをつけて絶対値を外します。今回の場合2x+1の値はxの値によって変動しますので(プラスにもマイナスにも成り得る)2x+1の正負の切れ代わり地点のxにおいて場合分けをする必要がありますね。2x+1はx=-1/2で0に成りますので-1/2を界にプラスとマイナスに切り替わることが理解できると思います。

x≥-1/2の時は 2x+1の値は正ですのでそのまま絶対値を外せばよくf(x)=2x+1となります。
x≤-1/2の時は2x+1の値は負になりますので、マイナスをつけて絶対値を外すことになります。この場合 f(x)=|2x+1|=-(2x+1)=-2x-1となります。
つまりx=-1/2を界に絶対値の関数は2x+1と-2x-1に変化することがわかると思います。

このapproach方法は絶対に絶対値を外すことができるのでその点は強いですが、欠点として絶対値の中の値がプラスなのかマイナスのか、という考察に対して場合分けが入ってくる結果、処理が面倒で時間を食うかつミスを出しやすいのが欠点です。私個人的にはあまりオススメはできません(とは言ってもこの方法でないと絶対値を外せない場合も出てきますのでやむを得ない面はありますが)。オススメはもう一つ目の方法になります。

Graphing

例題18

xが1以上4以下において、以下の関数の最大/最小を求めなさい。

$$y=|x-2|$$

解答18

領域

ルート

ルートは指数の一単元になります。ルートは1/2乗で$$\sqrt{x}=x^\frac{1}{2}$$と表現できますので指数問題と全く同意義です。がGMAT/GREではルートの単元として存在する、と認識いただいてokでしょう。ただし指数に1/3, 1/4等が同時に現れた場合や$$\sqrt[3]{x}$$等の3乗以上の根が現れた場合にはルート独特のアプローチは利用しない可能性が高まります。
例えばまず$$y=\sqrt{x+2}$$とルートの関数が与えられた、ルートを目にした瞬間抑えなければいけない事は何かわかりますか?分数関数と同様にまずdomainを必ず意識的に把握してください。ルートのdomainはルートの中が0以上でなければいけません。今回の例ではxは-2以上であるとまずxの範囲を抑えましょう。ルートの中がマイナスになってしまう場合。例えば$$\sqrt{-2}$$と言う値は存在し得ません。これは$$\sqrt{-2}=a \\ -2=a^2$$と両辺を2乗すると左辺は-2(負)になる一方右辺に2乗が現れるため必ず正になってしまいますので等式が成立しません。したがってルートの中は必ず0以上の値でなければいけません。

ルートの計算方法ですが簡単にですが説明させて頂きましょう。

$$\sqrt{a}\pm \sqrt{b}=\sqrt{a}\pm \sqrt{b}, \sqrt{a}\times \sqrt{b}=\sqrt{ab} \\ \frac{\sqrt{a}}{\sqrt{b}}=\sqrt{\frac{a}{b}}$$が成り立ちます。ルートは足し算引き算は計算できず、掛け算割り算はルートの中にひとまとめにすることができます(このレベル帯まで下げたlectureを希望の場合はコメントをいただければと思います)。
上記の計算方法は基礎中の基礎ですが応用系統の問題に混ぜ込まれるのはこちらの性質です。$$\sqrt{x^3}=\sqrt{x^2x}=x\sqrt{x} \\ x\sqrt{x}=\sqrt{x^3}$$ルートはルートの中の2乗はルートの外へ取り出すことが可能で、逆にルートの中へは2乗で入れることができます。$$\sqrt{27}=3\sqrt{3}$$ですね?どちらの方向でも自然と式変形できるように良く練習をしておきましょう。形を変えられると簡単に問題の難易度は上がります。例えば

$$\frac{x-1}{\sqrt{x}+1}$$は式変形が可能ですがいかがでしょう?上記のルールを当てはめると

$$\frac{x-1}{\sqrt{x}+1}=\frac{(\sqrt{x}-1)(\sqrt{x}+1)}{\sqrt{x}+1}=\sqrt{x}-1$$とルートのルール及び因数分解を利用すれば簡略化させることができます。

ルート系統の問題では原則ルートを外す事によって問題アプローチをすることが多いです。例えば$$\sqrt{x}=x+2 \\ x=(x-2)^2=x^2-4x+4 \\ x^2-5x+4=0 \\(x-4)(x-1)=0 \\x=1 \ or \ 4$$のように(2段目において)両辺を2乗することで処理することにより値を求めることがルートでは王道です。

ルートを2乗して処理する問題で有名なのものがルートの値の見積もりです。例えば$$\sqrt{64}=8 \\ \sqrt{103}=?$$上の場合は整数として値のevaluationが簡単に行えますが下の値の場合、大体の数の見積もりを行う事はできますか?

この場合はルートを整数で挟み込んでルートの値の概算を求めます。

$$a<\sqrt{103}<b \\ a^2<103<b^2 \\ 10^2<103<11^2$$と不等式を使ってa and bと言う二つの整数でルートを挟み込みます。この場合103は100より大きく121より小さいことが推測できますので、a=10とb=11と決定できますね。したがってルート103の値は10…..と10から11の間の値であると決定ができるわけです。

もう一つが若干特殊なルート問題へのアプローチになります。ルートを二乗することなく外しに行きます。ルートの外し方のもう一つ目の方法がルートの中に二乗を作ってしまう、という方法です。はじめに結論から書いてしまうと$$\sqrt{f(x)^2}= |f(x)| $$ 

のようにルートの中に二乗を作り出すことによってルートを外します。ただしルートを外す際には絶対値が必ず付きますので注意してください。何故絶対値がつくのでしょうか?例えば$$\sqrt{(x-1)^2}=x-1$$と絶対値を付けずにそのまま外してしまった場合。例えばx=2のときは左辺=右辺=1が成り立ちますので問題ありません。ではx=0の時はどうでしょう?

$$\sqrt{(x-1)^2}=\sqrt{(0-1)^2}=1$$となりますので左辺の値はxが0の時1になります。一方で右辺の場合は$$x-1=0-1=-1$$となりますので値は-1になってしまいます。1=-1は成立しないため誤りということが理解できると思います。ルートの場合ルート自体の値は必ず正になりますので$$0<\sqrt{x} \\ 0>-\sqrt{x}$$は必ず成り立ちます。したがって$$\sqrt{(x-1)^2}=x-1$$の場合、仮に右辺が負の値になると、左辺は必ず0以上(ルートにマイナスが付いていないため)になりますので等号が成り立たなくなってしまいます。この正負の捻れを絶対値を利用することによって回避する必要性がある、ということです。正しくは$$\sqrt{(x-1)^2}=|x-1|$$ですね。こうすると絶対値がつくことによって右辺の値が必ず正になり、左辺も正になりますので等号が保たれます。ここまでくるとあとは絶対値と全く同じように解けばokでしょう。
GMATやGRE(だけでは無いのですが)はこのようなうっかりミスと思われがちな箇所が多々問題になりますのでご注意ください。

例題19

整数aとbの値を求めよ。

$$a< \sqrt{113}<b$$

解答19

指数

計算

指数ですがまず指数計算を確実にかつ正確に行えるように演習を積むことが必須です。$$x^a+x^a=2x^a, \frac{1}{x^a}=x^{-a}, (x^a)^a=x^{a \times a}, x^a \times x^b=x^{a+b}, (x^a)^{\frac{1}{b}}=x^{\frac{a}{b}}, x^{\frac{1}{a}}= \sqrt[a]{x}$$これらは基礎中の基礎になりますので正しくかつ素早く計算が行えないと点数がこぼれ落ちていきます。繰り返し反復練習をして必ず身につけてください。これらは覚えてしまっても良いですかね…?

ついで指数の問題を解くときのコツですが原則ルート表記は使わないこと。そしてbaseの値(上記の例の場合xの値に該当)を揃えていくこと、を意識すると6割程度の問題であれば潰せてしまうと思います。例えば$$\sqrt[3]{2}= 8^{\frac{1}{x}}$$が成り立つ時のxの値を求めてみましょう。まずルート表記が混じっているのでルート表記を指数表記へ変換させます。すると$$\sqrt[3]{2}= 2^{\frac{1}{3}}=8^{\frac{1}{x}}$$と表現できると思います。ついでbaseの値を揃えます。今回は2と8がbaseになっていますのでbaseの値を2で統一させます(大きい値を小さくすることで統一させましょう)。すると$$8^{\frac{1}{x}}=2^{3{\frac{1}{x}}}=2^{\frac{3}{x}}$$と変形できると思います。これでbaseの値が2で統一されかつ全て指数表記をすることが完了しましたので最後にこれらを比較することによってxの値を求めます。

$$2^{\frac{1}{3}}=2^{\frac{3}{x}} \\ \frac{1}{3}=\frac{3}{x} \\ x=9$$計算過程2段落目のようにbaseの値が揃っていれば指数部分のみを取り出して比較することができます。baseの値を揃えにいくのは指数部分を比較する為、と言うことですね。同様にこの際ルート表記されてしまっていると指数部分の比較が行えませんのでこちらも全てルートを指数表記へ変換させるのは同様の理由になります。最後に指数部分を比較してx=9と求められます。この例題が怪しい場合はすなわち指数計算の精度がsuspiciousなので必ず身に付けるようにしましょう。

例題20

xの値を求めなさい。

$$9\sqrt[2]{81}=3^x$$

解答20

不等式

基礎が怪しい方達は漏れなく引っかかりますので要注意項目です。例を見せながら進めます。
例えば$$5^x<25$$が成立する為のxの範囲を求めてみましょう。$$5^x<25=5^2 \\ x<2$$となりますのでxが2未満になると思います。テンプレ解答通りにbaseを揃えた上で指数部分を比較することによって解答を導いています。これは問題ないでしょう。ではこうするとどうでしょう?$$(\frac{1}{2})^x<8$$同様に解いてみると$$(\frac{1}{2})^x<8=(\frac{1}{2})^{-3} \\ x<-3$$と解答をしてしまうと間違いです。なぜか説明できますか?これもテンプレ通りに解いていますが例えばx<-3が解答だとするとx=-100も上記の不等式を満たすことになるはずです。しかし実際にx=-100を代入すると$$(\frac{1}{2})^{-100}=2^{(-1)(-100)}=2^{100}$$となってしまいますのでこれは8を大きく越えてしまっていますね。指数と不等式が混合で出題された時には要注意です。Baseの値が0より大きく1より小さい場合、不等式の向きが入れ替わります。今回もbaseの値は1/2ですので$$(\frac{1}{2})^x<8=(\frac{1}{2})^{-3} \\ x>-3$$と2段落目の最後に指数の部分の比較を行いxの範囲を求める際には不等式をひっくり返さなければいけませんので要注意です。

Graphing and Characteristics

数列

色々なtypeの数列が存在しますが、現時点でGMAT/GRE対策で数列を学習される場合は等差数列および等比数列を抑えておけば良いでしょう。

等差数列

等差数列の一般typeは$$a_n=a_1+d(n-1)$$と表記されます。a1は数列の初項でdは等差ですね。この公式を暗記してはいけません。必ず理解するようにしましょう。例えばa1からanまでのn個の項を考えてみます。a1からa2へjumpするにはa1に等差のdを一つ足せば良いことがわかると思います。ではa1からa3へjumpする場合はどうでしょう?a1からa3の間(植木算的な考え方ですね)はa1からa2へ行くまで1回、a2からa3へ行くまでに1回の合計2回等差を足せば良いので、a1に2dを足せばa3になると思います。如何でしょう?これをanまで拡張させれば良いのでa1からanへjumpするためにはa1に等差dを(n-1)回足せば良い、と言うことになると理解できると思います。

もう一点抑えなければいけないのがシグマです。数列の和ですね。シグマ(数列の和)ですが$$\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } a_k$$と表せます。この式の意味は数列の項a1からanまでの項の和を求めよ、と言う意味です。akのkに1からnまでを代入して足してください。と言うことを意味します。例えば

$$\displaystyle \sum_{ k = 3 }^{ 200 } a_k$$こうすると意味は数列のa3からa200番目までの項を足してください、と言う意味になります。

シグマの公式ですが暗記してしまって問題ありません。

$$\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } a_k=\frac{n(a_1+a_n)}{2}$$公式の意味ですが最初の項と一番最後の項を足すこと。そしてその和に項の数をかけて2で割る。と言う意味です。なぜこのように求められるのでしょうか?例えば$$a_n=n$$で表される数列を1から100項まで足してみましょう。1+2+3+4+….+100の値を求めなさい、と言うことですね。項の数が100,初項と末項の和は1+100になりますのでシグマの公式に放り込むと

$$S_n=\displaystyle \sum_{ k = 1 }^{ n } a_k=\frac{100(1+100)}{2}=5050$$

と表記されます。複雑で難しい、と思うかもしれませんが実際行なっていることは非常に簡単です。

$$S_n=1+2+3+…+98+99+100 \\ S_n=100+99+98+…3+2+1 \\ 2S_n=101+101+101…+101 \\ S_n=\frac{100\times 101}{2}$$

上記のように数列をa1からa100まで(1段目)、a100からa1まで(2段目)をそれぞれ並べて1段目と2段目を足します。そうすると求めたいSnの2倍の値(2Sn)=101が100個の和と言う3段目の値が取り出せますのでこれを2で割ればSnの値が求まります。これがシグマの公式の意味するところです。

数列系統でまず嫌がれる方が多いのが項数の考察です。例えば上記の例で言えばa1からa100までの項数を求めれば良いから100個だな、簡単だ。と感じるかと思いますがこうすると苦手としている方達は嫌がります。

$$a_n=3n \\ S_n=\displaystyle \sum_{ k = 10}^{ 190 } a_k=\frac{a(a_{10}+a_{190})}{2}=\frac{a(30+570)}{2}$$と計算できますので答えを求めるにはaの値、つまりa30からa190までの項の数を求めなければいけないのですが1から始まっていませんのでちょっと厄介です。30番目から190番目までを考えれば良いのでa=190-30=160と計算しがちですが正解は161になります。190-30が答えだとするとa1からa10までの項の数は9個になってしまいますので間違っています。この9とは10と1の差、つまり10と1の間にある数を意味していますので、最初の1に9を足して10。つまり10-1の場合最初の1自身が抜けていることになります。190-30で求まるのは190から30の間の数でstartの30自身が含まれていませんので1を足さないと項数は正確に求められませんのでご注意ください。ここまでは数列の公式に該当するところで、超basic levelなのでご存知の方も多いでしょう。
とにかく数字の羅列が現れたらorなんらか与えられた情報を元に初項と等差を求めて,例えばan=2n-1と等差数列の一般項の表記を素早く表記を行えるように。数列のシグマ計算を正確に行えるようにしておくことが基礎中の基礎です。

例題21

連続する偶数の整数において、50から102までの総和はいくつか?

解答21

分数数列

他に必ず抑えておかなければいけない項目としては分数系の数列です。GAMT/GREの問題集を取り組めば一度は目にすることになると思います。分数系の数列で出題される確率が非常に高いのが差をとってキャンセルさせて行くことによって和を求める、と言う考え方が頻出です。例えば

$$\frac{1}{1\times 2}+\frac{1}{2\times 3}+\frac{1}{3\times 4}…+\frac{1}{49\times 50}$$を計算せよ。と言う問題を解いてみましょう。パッと見いかにも数列っぽいのでan=??とanの一般系を表すことからstartさせます。(問題approach編で詳しくまとめて説明しますが基本的に数列はanの表記を正しく行うことができればほとんど全ての問題が解けるでしょう。)それも今回はどう見ても分数 typeの数列になっていますね。上記の数列を分析すると$$a_n=\frac{1}{n(n+1)}, \ (a_1=\frac{1}{1\times 2}, \ a_2= \frac{1}{2\times 3}…)$$で表記されていることに気づけると思います。したがってシグマ表記させると$$\displaystyle \sum_{ k = 1}^{ 49 } a_k$$と表せると思います。一番最後の項はn=49とすると49×50になりますので、endはa49になります。このように分数型の数列が現れた場合、等差数列ではないので公式運用はできません。

GMAT/GREレベルのテストでは分数タイプの数列のapproachは原則一つで差の形を作りに行きます。差の形をうまく作れない場合数列的なapproachをする、と言う選択肢を切ることになります。話を戻すと

$$\frac{1}{1\times 2}=\frac{1}{1}-\frac{1}{2}=\frac{1}{2} \\ \frac{1}{2\times 3}=\frac{1}{2}-\frac{1}{3}=\frac{1}{6} \\ \frac{1}{3\times 4}=\frac{1}{3}-\frac{1}{4}=\frac{1}{12}…$$と変形が可能ですが、この変形はこのようなやり方を事前に知っていないと難しいでしょう。これらの式変形を利用して

$$\frac{1}{1\times 2}+\frac{1}{2\times 3}+\frac{1}{3\times 4}…+\frac{1}{49\times 50}=(\frac{1}{1}-\frac{1}{2})+(\frac{1}{2}-\frac{1}{3})+(\frac{1}{3}-\frac{1}{4})+…(\frac{1}{49}-\frac{1}{50})=(\frac{1}{1}-\frac{1}{50})=\frac{49}{50}$$上記のように其々の項を無理やり引き算の形へ変形させます。何故こうするのですか?と言われるとこうしないと解けないから、と言うのがanswerになってしまいますのでこの解き方は覚えてしまって構いません。各項を引き算の形で表現した上で順番に通分せずにそのまま足していくと、隣の項同士で引き合うことによってキャンセルされていくのがわかると思います。したがって1/1-1/50で49/50と言う解答を導けます。
今回は分母が掛け算の形で与えられているので比較的無理やり分数の引き算の形を作る、と言うprocessが行いやすいですが全く同じ問題でも

$$\frac{1}{2}+\frac{1}{6}+\frac{1}{12}+\frac{1}{20}=?$$

と出題の形を変えられると難易度が上がります。これも同様に$$\frac{1}{2}+\frac{1}{6}+\frac{1}{12}+\frac{1}{20}=(\frac{1}{1}-\frac{1}{2})+(\frac{1}{2}-\frac{1}{3})+(\frac{1}{3}-\frac{1}{4})+(\frac{1}{4}-\frac{1}{5})=\frac{1}{1}-\frac{1}{5}=\frac{4}{5}$$と解答できますが分数の差で表現できるかどうかが1番の関門になるでしょう。

例題22

$$\frac{1}{2 \times 3}+\frac{1}{3 \times 4}+\frac{1}{4 \times 5}+\frac{1}{5 \times 6}=?$$

解答22

等比数列

数列のlastが等比数列ですね。等比数列の場合一般項は$$a_n=(a_1)r^{n-1}$$と表せます。a1は初項でrは公比を表しています。これも等差数列同様に例えばa1=1として等比を2とするとa5は?という単純な問題を考えるとa1からa2へjumoするのにrを一度かければ良いことになりますね。a2 to a3, a3 to a4, a4 to a5も同様なのでa1にrを4掛ければa5になることがわかると思います(これも等差数列同様に植木算的な考え方を利用しています)。これを一般化させると$$a_n=(a_1)r^{n-1}$$と表現ができます。

小学生系統の問題で単利/複利の複利問題は本質的には等比数列になりますね。

年利10%(複利)で100円 startさせて10年後の値段を考えてみます。1年後が100×1.1、2年後は1年後の金額に1.1を掛けるので100×1.1×1.1。これを10回繰り返せば良いので10年後の金額は$$100\times 1.1^{10}$$と計算できます。

等比数列も等差数列同様に等比数列の一般項を素早く求められるようにprepをするようにしてください。様々な情報がprovideされますのが、GMAT/GREレベルのmath問題であればa1及びrを求めれば原則すべての等比数列問題は潰せます。

方針としてはa1とrを求めれば良いので徹底的にa1とr (等差数列であればa1 and d)を用いた数式表現をおこなっていき、最後に連立させてa1/r/dを求める系統が多いです。一つ簡単な例題をやってみましょう。例えばanを等比数列として

$$a_2+a_3=6, a_2\times a_3=8$$の時anを求めてみると

$$a_2=a_1r, a_3=a_1r^2$$とa1 and rのみにfocusを置いて式表現しましょう。後はa1及びrを連立方程式でとけば良いだけですのでそれぞれ求めると$$a_2 +a_3=a_1r+a_1r^2=6, a_1=\frac{6}{r(1+r)} \\ a_2 \times a_3={a_1}^2r^3$$

とそれぞれをa1とrのみで表記します。a1とrを連立方程式で解いて求めるためにこうします。上段で求めたa1=6/(r+1)rの式を下の段のa1に代入すると

$$a_2 \times a_3={a_1}^2r^3=\frac{6^2r^3}{r^2(1+r)^2}=8$$

分母を払って 整理すると

$$2r^2-5r+2=(2r-1)(r-2)=0\\ r=2, a_1=1 \ or \ r=\frac{1}{2}, a_1=8$$と求められますので$$a_n=2^{n-1} \ or \ \frac{8}{2^{n-1}}$$と求めれます。この時n=2 and 3を代入して実際に与えられている条件を満たすかどうか検算すると良いでしょう。

等比数列のシグマは現時点でのGMAT/GREでは出題されておりませんので基礎段階ではskipしてしまっても良いでしょう。今後出題される可能性が高いのはGMATではなくGREの方ですかね。

確率

頻出です。そして全数学の範囲で最も対策が立てにくいsectionですので様々な考え方を利用する問題を用いて演習をすることがメインprepになります。

P and C

実質知識として必要となる理解はP/Cのみになるでしょう。あくまで体感的な割合ですが8割程度の問題は数え上げません。
何通りあるか、数え始めると不必要に時間を食うだけでなく取りこぼした瞬間にwaste of timeになりますので原則推奨しません。数えて詰める戦略は決して悪いものではありません、が上手に計算で求めてしまった方がGMAT/GREでは大部分の問題は速く正確に解けますのでP/Cへのfluencyは必須です。

P or Cは単純に説明すると重複を考えるかどうか、に集約されます。例えばA,B,C,D,Eの5人の中から2人をMcKinseyとGoldmanへ派遣する方法は何通りか考えみましょう。初めに5人の中から1人をMへ派遣すれば良いので最初の1人を決める方法は全部で5通りありますね。ついで残りの4人の中から1人をGへ派遣すれば良いので2人目の決め方は4通りですね。したがって5×4の20通りが答えとなります。数学が苦手な方達は何故かけるの?と疑問を持つかも知れませんがA君をMへ派遣すると決めた時にGへ誰を派遣するかで4通りchoiceがあると思います。例えば同様にBをMへ派遣した場合もGの派遣方法はBを除く残りの4人から一人を選べば良いので4通り。これをC,D,E君をMへ同様に派遣することを考えると誰か一人をMへ派遣すると決めた場合其々Gへの派遣方法は4通りあります。Mへの派遣方法は5通りですから5×4で20と求まります。これがPと呼ばれています。

では設定を変えてA-Eの5人の中から2人をMへ派遣するとしましょう。この場合同様に5×4で20とすると間違いになります。5×4の時はA/B二人を選ぶ場合を考えます。例えば(1人目)A君をMへ(2人目)B君をGへ派遣した場合と、(1人目)B君をMへ(2人目)A君をGへ派遣した場合が其々異なる一方で、今回の設定の場合は(1人目)A君をMへ(2人目)B君をMへ派遣した場合と、(1人目)B君をMへ(2人目)A君をMへ派遣した場合が全く同一の結果になってしまいますので同様の計算は行えない、と言う説明で理解頂けるでしょうか?一人目をMへ二人目をGへ派遣する場合は一人目と二人目に区別がつきますが、二人ともMへ派遣するとなると一人目と二人目に区別がつかなくなることがその理由です。したがってMcKinseyとGoldmanの時と比較すると二人をMcKinseyに派遣すると、A/BをMへB/AをMへ派遣することを別々で考えており、重複が倍でてしまいます。これらがあらゆる二つの組み合わせで生じていますので、M and Gの設定の時の計算結果を2で割る必要がありM派遣onlyの時は答えが10通りになります。これがCの計算方法です。計算表記は10C2ですね。

何人/組み/数からいくつかを選んだ時。Pの時は選んだものび重複がなく、Cの時は重複が出ると言うのが大きな違いです。

他にも例を挙げてみると例えば

5人をM/G/Zの3社に派遣しましょう。一人目から順番にM/G/Zへ派遣するとします。この時同じように考えると5×4×3で60通り選べると思います。例えばA/B/Cの三人を選んだとしても(M.G.Z)=(A.B.C), (A.C.B), (B.A.C)…と何人目に誰を選ぶかで派遣先が異なるためそれぞれ別々の結果になりますね。したがってこれはPです。

では5人をMに集中的に3人派遣する場合も同様に5×4×3で60通りとするとマズイと言うことはrepeatになりますので理解いただけますね。A/B/Cと選んでもA/C/Bと選んでも結果的に皆さんMへ派遣されますのでPではなくCの考え方を利用することになります。

問題になるのは何回重複があるか、の考察です。

ABCの3人をMへ派遣すると設定すると、(1st,2nd,3rd)=(A,B,C)(A,C,B)(B,A,C)(B,C,A)(C,A,B)(C,B,A)とABCを派遣する1通りの場合において、6通り考えてしまっていることが理解できると思います。結果としてABCを派遣することになるのでこれらを互いに区別してはいけません。これがABCの組み合わせだけでなくあらゆる他の3人の派遣方法について言えるため、6で割る必要があります。したがって答えは10通りになりますね。これがCです。表記は5C3になります。

Cの計算方法ですがPを求めて重複を割ることになります。
例えば10人から3人をMGZへ派遣するのであればP: 10×9×8通り。
10人から3人をMへ派遣するのであればC: 10×9×8/3×2×1(3!)通り。
10人から4人になれば
P: 10×9×8×7 通り
C: 10×9×8×7/4×3×2×1(4!) 通り
となります。
状況を変えて
ABCDEを並び替える時左から順番に最初に並べる選択肢は5通り,次が4通り…と小さくなっていきますので
P:5!= 5×4×3×2×1 通り
ではAABCDとAに重複を考えて並び替えると重複があるのでCの考え方になります。
C: 5×4×3×2×1/2! 通り(A2個のダブりで割る)
AAABCとさらにAを重複させると
C: 5×4×3×2×1/3! 通り (A3このダブりで割る)
AABBCとすると
C:5×4×3×2×1/2! 2! 通り (A2個とB2個のダブりで割る)
AABBBとすると
C:5×4×3×2×1/2! 3! 通り (A2個とB3個のダブりで割る)
と計算できます。上の式を見て頂けると理解できると思いますが、重複部分はそれらが重なると(Aの重複だけでなくBにも重複がある場合)それらを互いに掛け合わせることになります。 Cの場合は途中まで完全にPと同一で計算を進めますが最後に重複を割ります。これらは苦手な方達は初めは暗記してしまって構いません。いきなり腹に落ちるまで理解することは困難かと思います。この重複処理を自然と当たり前だ、と思えるレベルまで繰り返し反復させて慣れましょう。繰り返し練習すれば1-2週間で慣れるでしょう。

例題23

10人のクラス生徒から3つの役職を決定したい。男の子5人の中から学級委員長と風紀委員長を。女の子5人の中から2人の副学級委員長を決定したい。この時これらの役職の決め方は全部で何通り?

解答23

掛けるか足すか

数学から苦手な方達から足せば良いのかかければ良いのかがわかりにくい、と質問を受けることがあります。この説明は結構難しいのですが、例えば上記の例は全て掛けましたね。1回目の操作(一人目を選んだり一文字並べたり)が次の操作に影響を与える時は原則掛け算で考えます。会社派遣の例の場合、例えばA君をMへ派遣すると次の2人目の派遣方法に影響を与えるのでこれは掛け算で計算をします。1回目の操作が2回目の操作に影響を与えない場合は原則足すことによって処理をします。例えば

Randomに正の数を選んで5の倍数 or 6の倍数になる確率は?と聞かれると5の倍数になる確率は1/5ですね。数字を5個連続で並べると一つのみ5の倍数のなるためあらゆる整数の中において5個に一つは5の倍数だからです。同様に6の倍数になる確率は1/6なります。ある数を選んで5の倍数になるかどうかは6の倍数になるかどうかに影響を与えませんので(お互いが完全に独立している)、求める確率は1/5+1/6とadditionで求めることになります。これだけ読んでも理解できない場合。説明を長々受けるよりも実際に根本的な原理のみ抑えて演習を積む中で理解を深めた方がbetterでしょう。

例題24

男5人女5人の10人のグループから3人の役員を決めたい。男2人/女1人か男1人/女2人のいずれかの選出方法で役員を決定する場合決め方は全部で何通り?

解答24

余事象

鉄板中の鉄板approachです。一応確率の分野に入れておきますが確率以外でも多用します。そしてだいたい余事象的な考え方を利用する場合は難易度が高めの傾向があります。

余事象とは直接求めたい情報を求めるのではなく、全体から求めたい事象以外を引くことによって計算をします。例えば例を出してみるとサイコロを3回振って少なくとも2が1回以上でる確率は?という問題を解いてみましょう。

まず全部で何通りありえるか計算するとサイコロ1回あたり6通り、3回振りますので全部で6^3通り目の出方があると思います。次に2が1回以上出れば良いので2が1回出る時、2回出る時、3回出る時をそれぞれ計算して足し合わせれば題意の答えが出せると思います。この場合3回サイコロを振って2が一回出る確率は、3回振って2が2回 or 3回出る確率に影響をしません(それぞれの事象が独立している)のでそれぞれ独立で計算して最後に足し合わせれば良いでしょう。

2が1回出る時、2回出る時、3回出る時をそれぞれ計算すれば良いのですがこれは結構面倒臭いです。場合分けを行って処理する必要性がありますので、面倒であるので避けられるのであれば避けたいです。全部の目の出方は6^3通りあるのですが全ての事象を考えると、2が出る回数は0-3のうちのどれかの回数になりますので、2が0回/1回/2回/3回出る確率を全て足し合わせると1になりますね?

したがって全体の6^3から2が0回出る(一つも出ない)確率を引くと2が1つ以上出る確率を求めることが可能になります。

2が一つも出ない場合の数は随分求めやすく、1-3回目の全てにおいて2を除く5つの数字を出せば良いので5^3通り。

したがって2が一つ以上出る確率は全体の事象から2が一つも出ない場合の数を引いた6^3-5^3通りと計算できますので91通り。したがって2が1つ以上出る確率は91/216と求められます。

余事象の問題は少なくとも…と描写があると利用することが多いですが残念ながらこれ以外のcaseでも多々利用します。どのように利用すれば良いかは問題approach編で解説しますが演習は必須になるでしょう。

計算

計算方法のknowledgeです。計算にはいくつかコツがありますので説明しましょう。

計算を最後までしない

まず鉄板がこれです。計算は最後までしてはいけません。途中の立式段階において計算をせずに式のまま残しておきなさい、ということです。非常に分かりやすい例を出すと例えばですが

A子さんは9016mを98分掛けて進みました。同じスピードでB君が147分で進むと何m進むことができますか?

という簡単な例で説明します。数学ができない人もできる人も流石にこのレベルの問題では全く同じように解きますが、数学ができない方(計算ミスが多いかつ解くのに時間がかかる)方の多くはこのように解きます。まず速さを求めますので9016を98で頑張って割ります。頑張って割り算で計算すると92m/minとスピードを出すことができると思います。次いで92と147を掛けて13524mと答えを出すと思います。
これは計算方法が非常に下手です。どこが下手か分かりますか?

この解き方は不必要なかつ面倒な計算を行ってしまっています。計算のコツの1つ目は原則最後の答えが出るまで計算は行わずにそのままの形で残しておくことを強く推奨します。

今の問題ですがまず速度を求めます。速度は9016/98 (m/min)と表現できます。ついでこれに147minをかければ良いので答えは$$\frac{9016\times147}{98}=9016\times2=13524 \ m$$で求まります。やり方は同一ですが速度計算を行わずに、9016/98と計算式のみでkeepしています。今回の問題は意図的に簡単になるような数字をpickしましたが計算を毎回せずにkeepしておくと最後の最後に答えを求めに行く際に約分等によってより簡単に計算処理を行えることが多々起きます。計算回数自体を削減させると時間短縮のみならず、errorの数も減らせますので、計算はなるべく行わずに式のみのままkeepして起き最後にanswerを求める際に処理をするようにしましょう。

連立方程式

連立方程式ですが代入することによって計算される方がいらっしゃいますが代入計算はできるだけ避けましょう。

$$3x+4y=6 \ and \ 2x-5y=12$$のyを解くと$$6x+8y=12 \\ 6x-15y=36 \\ 23y=-24,y=\frac{-24}{23}$$と式を足し引きさせることでキャンセルする方法がbestです。今回は1段目から2段目を引くことによってxをキャンセルさせていますね。これを一方をx=…の形に変形させて代入することによっても解けますがerrorを出しやすくなりますので避けた方が無難です。

基準値

GMATでもGREでもたまにですが単純な計算問題が出題されることがあります。これらは与えられている数字自体になんらかのmessageが込められている確率が非常に高いですがそのうちの一つがある値を基準として式変形を施す、と言うものです。例題ですが例えば$$100001 \times 99999=$$を解いてみます。まず与えられている数に着目するとなんか変ですね。例えば198473のように無造作に選ばれた数ではないのだろうな、と言う推測は建てられるでしょう。どちらの数字100000と言う値に非常に近いですね。100000を基準にplus minus 1されていることに気がつけると思います。これと因数分解を組み合わせることによって$$(100000+1)(100000-1)=10^{12}-1$$と面倒な計算を素早く回避させることが可能です。2乗ー2乗の因数分解はあらゆる範囲で頻出ですので慣れて起きましょう。このようにある値を基準にとってその差の値、と表現をさせることによって計算の簡略化を行える場合があります(これをさせる目的で作られている問題もありますね)。

置換

計算処理を行う上でのultimate weaponは置換です。同時に利用難度も非常に高いです。計算で困ったらまず脳裏をよぎるのが置換処理です。対称式も要は置換をすることによってときますね。いくつかのletterをblockとして処理することで計算を簡単にすることができる…かもしれません。いくつか例を上げてみると

$$(x+y-z)^2+(x-y+z)^2=(x-(y-z))^2+(x-y+z)^2=(x+A)^2+(x-A)^2, \ y-z=A$$

まずこの問題の場合3つの項を含む2乗の式を展開するのは大きな負荷が掛かります。一方でy-z=Aとすると2乗の公式でより簡単に処理できますね。

$$x^4-2x^2+1=t^2-t+1, \ x^2=t$$

この場合は4乗の式を求めるのは非常に手間がかかりそうですがtに置換してしまうと2乗の式を経由できますのでより簡単に処理できます。

$$\frac{a}{a+b}=\frac{1}{1+t}, \ \frac{a}{b}=t$$

これはすでに分数sectionで説明済みかと思いますが分母と分子をbで割ってしまうとa/bという二つの変数関数をtのみの変数関数へconvertできます。変数の数自体を減らせますので問題の解き易さは大幅に上がります。

図形

図形問題は定理 (知っておかなければいけない背景知識)は非常に少ないです。知識のみ確認でlectureします。

相似

1点目は相似ですが定理が少ない分超多用します。できる人ほど相似を使って関数問題等を処理します。例えば三平方の定理を使うと2乗が出てきて計算式が乱雑になりますが相似は非常にsimpleですので簡単に処理が行える、という点が超大きい強みになります。相似とは…という説明が欲しい場合はコメントをください。

三平方の定理:辺の比

三平方の定理からいきましょう。左図で$$a^2+b^2=c^2$$が成り立ちます。ご存知の方が多いかと思いますが念のため。

ついで辺の比も超頻出なので必ず抑えておいてください。上図において、$$\angle B=90, a:b:c=\sqrt{3}:2:1 \\ \angle D=45,EF:ED=1:\sqrt{2}$$相似/三平方/辺の比のみで80%程度の問題は潰せてしまうと思います。

角度の和

三角形の角度の和が180/四角形の角度の和が360は問題ない方が多いでしょう。では下記のように多角形(8角形)の場合は角度の総和は幾つになるでしょうか?

多角形の場合一つの頂点から対角線を結んでいき、3角形の数に180を掛ければ求まります。8角形の場合3角形が6個できますので1080度が答えになります。一般化させるとn角形の場合三角形はn-2個出来上がるのですがこれは覚えなくてよいでしょう(知識量は減らせるだけ減らしたいので求め方のみ理解しておけばokです。私も覚えてはいません)。

外角

これも非常に基礎ですが載せて起きます。上図で ∠B+∠A=∠ACDが成り立ちます。

円関係も頻出で少しだけknowledgeが必要になります。

まずは扇型ですね。
$$Area: \frac{\angle A}{360} \times (AB)^2 \times \pi$$
$$\stackrel{ \Large \frown }{ BC }: 2\pi \times AB \times \frac{\angle A}{360} $$

どちらの公式も暗記は避けましょう。覚える(理解するのは)のは非常に簡単です。どちらもまず弧ではなくwholeの円の面積、円周の長さを求めます。それが分割されているので扇型の角度/360を掛けて円の一部の面積/孤の長さを求めることができます。要は円全体の面積が1の時6当分したら1/6になりますね。何当分しているのか。を角度を利用して求めてそれを掛けているだけですので公式ではありません。

接線

円の接線も有名です。円に向かって接線を引くとその公転と中心を結ぶ線は必ず直交します。下図で言うと∠ABCは90度になります。

円周角

定理らしい定理は円周角程度ですかね。一つの孤に対する角度(円周角)は全て等しくなります。例えば下図では∠CDBと∠CEBはそれぞれ孤CBを共有しているのでどちらも角度の大きさは等しくなります。これは覚えてしまってokです。

直角

直角からの3平方の定理は頻出ですが、円上に3点を取り、2点が円の直角となるように3角形を取ります。すると直角が現れるのですがこれもよく目にしますね。下図で∠CEB=∠CDB=90度が成り立ちます(円周角の定理からこれらの大きさは同一であることが言えますね)。三角形の一辺が円の直径になっている場合高確率でこの知識を使います。角度が90度になる、これも暗記をしてください。

統計

統計として知らなければいけないことはmean/median/mode/range/variance/ standard deviation/quartile程度を抑えておけばokです。Mean and Medianが最頻出です。他はちょっと統計的知識に寄ってくるので特にGMATではあまり好まれていません (GREは数学知識を使う問題を容赦無く出題してきますので必要ですが)。

Median

MedianとはSamplesの中のど真ん中の値を示します。例えばいくつか例を上げてみると

1,2,3,4,5: Median=3
1,1,2,3,100: Median=3
1,1,1,1,1000: Median=1

Sample数が奇数の場合、小さい順番に数字(sample値)を並べていくと必ず中央に一つ数字が現れます。3つとも全て5個がsample数ですので左から小さい方(または大きい方)から数えて3個目にあたる数字が真ん中の値、中央値になります。奇数の場合Medianの値を中心にして左右に同じだけのsample数が並びます。当たり前、かもしれませんが問題を解く上では非常に重要になることが多いです。

ではsampleの数が偶数になった時を考えてみましょう。

1,2,3,4: Median=2.5
1,1,2,3,100: Median=1.5
1,1,1,1000: Median=1

Sample数が偶数の場合、小さい順に数字を並べて行くと、ど真ん中に数字が現れません。Sample数が偶数の場合は奇数と扱いが異なり、中央に近い二つの値の平均をとることでmedianが算出されます。一番上の場合2 and 3, 2段目 1 and 2, 3段目1 and 1の其々平均をとった値が中央値になりますのでご注意ください。

最後にmedianの特徴ですがmeanと違って中央の値のみにfocusされる為sampleの数にどのようなばらつきが出ても中央の値のみに依存しますのでmedianの値の変動は起きません。例えばどちらの例でも3段目の平均を考えると非常に平均値は高く算出されますがmedianの場合、値の変動は起きません。

Mean

平均です。平均はsampleの真ん中ではなく値の真ん中をreferします。全体の値の和をsample数で割ると平均が算出されます。これは問題ないでしょう。では例えば

11,21,31,41,51,61,71の平均値を求めてみましょう。11+21+31+…と計算すると面倒ですが計算せずともmeanは41と求めることができます。
平均は無難に総和/sample数でも求まりますが大体の平均の値を予想して計算すると速く求められる場合が多々あります。Meanは平均の値からの距離を考えることによっても考察をすることが可能です。こちらのapproachの方がイメージは取りやすいと思います。

Meanの値を境にして必ずmeanよりも小さい値のsample/大きい値のsampleが其々左右に現れます。この時Meanを境に左側の数の値とmeanの差の合計+右側の数の値とmeanの差の合計=0が成り立ちます。これを考えると上記の例題では計算せずとも41がmeanと求めることが可能です。Meanは41を起点として

左側の数とMeanの差の合計: (11-41)+(21-41)+(31-41)=-60
右側の数とMeanの差の合計: (51-41)+(61-41)+(71-41)=60

とそれぞれの差の合計を足すと0になることが理解できると思います。Meanを中心に左側は-60 (平均値とsampleの数の差)右側は+60になっています。よってMeanは41と決定できます。Meanは中心からのばらつきを考えて左右の数との距離の和が左右で等しくなる、というSampleに対してバランス感覚を持てるようになると統計の問題ではapproachを掛けやすくなります。GMAT/GRE共に制限時間内に解くことを考えると、統計の問題においては全部の総和をサンプルすで割って求めるという定義に従ったaverageの計算は避けられる場合は避けたほうが圧倒的に有利に戦えます。

例題25

以下の3つのgroupの平均が100に近い順番に並び替えよ。

A. 72, 78, 102, 122
B. 62, 74, 132, 134
C. 91, 92, 93, 94

解答25

Mean=Median

問題にMean=Medianという情報が与えられると、高い確率でSampleの距離がMean and Medianを境にmirrorになっています(そのように問題を作成することが多いのが理由ですね)。左右対称の綺麗なsampleの可能性が高いのでSampleの対称性を意識してstates dataを観察すると良いでしょう。今回の11,21,31,41,51,61,71も41を境にsample数も41を境に3/3、各サンプルからmeanの差も41を境に綺麗に対称になっていますね。

統計の問題ではこのようにsample数の分布に着目してapproachをかけることが頻出になりますので分析できるように意識して演習を積むと良いでしょう。

Mode

日本語では最頻値と言います。出題頻度は低めです(通常低 range 問題以外で目にすることはrareです)。Modeは非常に簡単で、与えられているsampleの中で最も出現頻度が高いvalueを指します。例えば

1,1,1,1,2,2,3,4,5のsampleでは1が最頻値ですね。単純に1が最も多く4回sampleに含まれている為です。
1,1,1,2,2,2,3,4,5,5の場合modeは1 and 2で其々3回sampleに含まれていますね。

Range

Rangeはその名の通りsampleの幅を表します。求めることは簡単でsampleの中で最大の値から最小の値を引けばそれでrangeは求まります。RangeはMedianに影響を与えにくく、平均には非常に影響を与えます。例えば上の例でも紹介した
1,2,3,4,5: Median=3
1,1,2,3,100: Median=3
1,1,1,1,1000: Median=1

というsample groupsを考えてみると下の段に行くにつれてrange and median (計算はしていませんが)は共に増大しますがmedianには影響を与えていませんね。

Variance

この辺りから統計色が強くなってきます。Varianceもその名の通り、sampleのバラツキを表します。VarianceはSampleのバラツキ具合を表します。例えばですが

0,1,50,99,100
48,49,50,51,52

と二つのsampleを考えてみます。この場合どちらも50を境にmirrorになっていますのでMedian=Mean=50が成り立ちます。ただしSampleの散り具合は明らかに2段目のsampleの方が大きい事がわかるでしょう。つまり下段の方がvarianceが大きくなりますね。Varianceの定義はwikipediaから引用させていただきますが (引用元:https://en.wikipedia.org/wiki/Variance)

上記のように表せます。左辺のシグマの記号がvarianceを表しています。この厳密な定義を覚えていないと解けない問題はGMAT/GREでは出題されませんので暗記される必要性はありません。が、Varianceとはなんぞや、と理解はしておきましょう。
上記の式ですが難しそうに見えますが理解するだけであればeasyです。μは平均の値を表します。xiは各sampleの値です。厳密にvarianceを求めなさいという問題は出題されませんが、平均と、各サンプルsampleの距離をとってその距離を2乗して全てを足し合わせた値をサンプルの数で割るとVarianceが求まります。

要は平均と一つのsampleとの距離を出して、その値を2乗する。それを全てのsampleで行って足し合わせた値が大体varianceと認識を持っていれば問題自体は解けるでしょう。これは平均を求めた考え方に非常に似ています(というよりも平均の求め方がこのvarianceが背景になっています。)。

よくわからんという声が来そうなので例を出すと例えば
11,21,31,41,51,61,71
という平均を暗算で41と出したsampleを考えてみましょう。この時varianceはのイメージは

$$(11-41)^2+(21-41)^2+(31-41)^2+(41-41)^2+(51-41)^2+(61-41)^2+(71-41)^2$$と表現できます。あくまでイメージで厳密には上記の値を7で割った値がvarianceになりますがイメージさえ取れればokでしょう。

Varianceの定義には2乗が付いていますがなぜ2乗するのでしょうか?2乗しないとすると$$(11-41)+(21-41)+(31-41)+(41-41)+(51-41)+(61-41)+(71-41)=0$$と左右対称の綺麗なsampleを考えた場合マイナスとプラスがキャンセルし合う結果varianceが0になってしまうからです。2乗をしているのは距離の絶対値を考えることによって正負のキャンセルを防ぐ目的で2乗されています。
幾つかのsampleを見せられてvarianceの大小を判断できる程度に理解しておけばokでしょう。

例題26

A. 98, 98, 98, 106
B. 97, 97, 103, 103

解答26

Standard Deviation or stdv (Advanced)

ここまでくると数学色がかなり強いのでGMATでの出題頻度は下がって来ます。GREでの方が頻出になります。Wikipediaからgraphを引用します (引用元:https://en.wikipedia.org/wiki/Standard_deviation)

Stdvとはサンプルのバラツキを表す時に用います(varianceみたいなものですね)。stdvとはσですこれを1σは1stdv, 2σは2stdvと呼びます。σを二乗するとvarianceになりますね。上記の表のようにstdvは中央の値 (mean and median)からの距離を表しています。σ+σ=2σが成り立ちます。

この時知識として抑えておかなければいけないのは中心からある幅(σ)を左右に取ります。この時1stdvに入るsampleの数(上手の濃い青色の箇所)は全sample数の約68%になります。全sample数のうち2stdv内に入るsample数は約95%になります(濃い青plus 薄い青)。1stdvと2stdvの間のsample数は約27%になります。これは単なる知識になりますので暗記してください。GMATでは現時点で私はまだこれらの知識を所有していないと解けない問題には遭遇しておりませんがGREでは出題されています。
苦手な方達にはちょっときついかもしれませんので例を出してみましょう。例えば生徒が100人いるとします。Mean=Medianは50としましょう。1stdvの幅を10とすると80点以上の点数を取っている人は何人でしょうか?

この時上の表を利用すると中央が50、stdv (σの幅)が10ですので濃い青色の集団は40-60点の生徒の集団を表しています。この濃い青色の40-60点を取っている生徒の人数は68人ということになります。次いで2stdvを考えてみます。2stdvまで考えると薄い青色になります。2stdvの幅は中心の50から20になりますので30-70点の生徒が、濃い青plus薄い青のrangeに収まっていることがわかると思います。定義から人数は95人ですね。薄い青色のみで考えると30-40 or 60-70点を取った生徒の人数の合計は27人と計算できます。

では問題の答えを考えてみます。今回は80点以上の人数を考えれば良いので3stdvまで考えます。この時100人中95人は青色のrangeに含まれてしまうので約5人が20点以下 or 80点以上を獲得したことになります。sampleは左右対称ですので80点以上を獲得した生徒はabout 2-3人と計算ができます。

Quartile

最後がquartileですね。Medianはsampleの中央の値を考察しました。Quartileの場合はSampleを4分割する値が定義になります。Quartileの場合4分割しますので1st, 2nd, 3rd, 4thの4 groupに分ける値がそれぞれのquartileの間に1つ、合計3つ存在します。

1から11の11個の整数のsampleを考えてみます。2nd and 3rdの境目、つまりサンプルを丁度半分に分けるmedianの値は6になります。(下図)

1-5までが1st and 2nd quartile group/ 7-11までが3rd and 4rth quartile groupになりますね。次いで1-5を半分にする値は3。7-11を半分にする値は9ですのでこれらを整理すると

(1,2,)3,(4,5,)6,(7,8,)9,(10,11)となりますので
1st quartile=3
2nd quartile=6
3rd quartile=9と求まります。

今度は1-10にしてみましょう。ちょうど間になるsampleがない場合はmedianと同様に前後の数の平均を取ります。

(1,2),3,(4,5),(6,7,)8,(9,10)
1st quartile:3
2nd quartile=5.5 (5 and 6のaverage)
3rd quartile=8と求まりますね。

その他

四捨五入

四捨五入(round)という操作を行わさせる問題が出題されます。四捨五入ですが5以上はround upさせて5未満はround downさせる、と以上未満と範囲を扱う操作になりますので原則不等式で表現させることが王道です。

例えば小数点第一までのある数nの小数第1位を四捨五入したら10になりました。という情報を数式で表現してみます。
切り上がって10になる場合のbottomは9.5ですね。9.5を少しでも割ってしまうと9.49999…となってしまいround downさせることになりますので10にならなくなってしまいます。
切り下がって10になる場合の上限は10.5ですね。10.5になるとround upさせることから11になりますのでギリギリ10.5は含みません。$$9.5 \leq n \lt 10.5$$と表現できます。

ある数nの小数第2位を四捨五入したら10になりました。という問題をやってみましょう。この場合round downさせる場合上限は10.05になります。bottomは9.95になりますので$$9.95 \leq n \lt 10.05$$と数式表現することができます。

暗記はせずに繰り返して理解できるようにしてください。

Floor Function

日本数学ではガウス記号として扱われることが多いです。表記は

$$[ x ] \ or \ \lfloor x \rfloor$$のどちらかで表現されます。ガウス記号の定義はxを超えない最大の整数を表します。いくつか例を出してみると
[3.1]=3, [10.9]=10, [12]=12が成り立ちます。

例えば3.1を考えた場合3.1を越えない最大の整数を考えることになります。4の場合3.1より大きいため3.1未満の最大の整数は3と求められると思います。

ガウス記号の中が正の値の場合は少数部分を切り捨てた整数部分のみにfocusすれば良いわけです。
ガウス記号で注意しなければいけないのは負の値です。非常に間違えやすいので要注意です。当然問題にも多用されます。

例えば[-10]=-10はokですが[-5.5]=-5.5は間違いです。なぜか分かりますか?

ガウス記号はガウス記号内の値を越えてはいけない整数、というのが定義ですが-5.5と-5を比較すると-5の方が大きくなってしまいますので定義に反します。よって[-5.5]=-6と正の値の時とは違い少数を切り捨てるだけでは単純処理できませんのでご注意ください。

Ceiling Function

Floor Functionとは逆を行います。表記方法は$$\lceil x \rceil$$と表記します。定義としてはx以上の最小の整数を表します。例えば⌈2.2⌉=3, ⌈5⌉=5, ⌈3.1⌉=4ですね。2.2の場合前後の整数を考えると2 or 3ですが2の場合は2.2よりも小さくなってしまうため⌈2.2⌉=3ですね。

Floor Functionの時と同様に負の値の時は正の値の時と扱いが異なり、⌈-3.2⌉=-3, ⌈-2.1⌉=-2が成り立ちます。

-3.2の前後の整数を考えると-4 or -3ですが-4の場合-3.2よりも小さくなってしまうため⌈-3.2⌉=-3が正解になります。

長さの上限下限

GMATでもGREでもなぜか出題されます(私個人的には数学的にも思考力/分析力を測るにもあまり良い問題だとは思いませんが…)。三角形の一辺の長さの最大最小を考察せよ。という問題です。ただし本番は見たことありません。
例えば三角形の一辺のみの長さを長くしたり短くしたりすると直感的に上限と下限があるな、ということは理解できると思います(もちろん三角形だけでなく全ての多角形で同じことが言えますが)。一辺を無限に長くするとある長さにおいて三角形は作れなくなってしまいますがその臨界点を考察せよ、という問題です。これも暗記ではなく分析をかけることで解答を導くことは比較的容易です。

上図1段目のようにABCという三角形を考えます。AB and ACの長さを一定に保ってBCの長さをだんだんと伸ばしていくと2段目3段目のように推移していくと思います。だんだんと頂点Aが辺BCへ接近してきて三角形が潰れていくことがわかると思います。つまりこのままBCを長くしていくとAB+AC=BCが成り立つ時ABCは三角形ではなくただの直線になってしまいますので、ABとBCの長さ(最も長い辺以外の長さ)の和がBC (最も長い辺) よりも大きくならないと3角形は成立できません。式に表すとBC<AB+ACが成り立つことが理解できると思います。

次いで下限を考察してみましょう。

今度はBCの長さを短くしていったときの下限の長さを考察してみましょう。上図のように2段目3段目とBCの長さを短くしていくと今度は頂点Bが辺ACに接近していくことが分かります。3段目以降さらにBCの長さを短くするとAB+BC=ACが成り立つ時に, BCがBC=AC-ABの長さになるとABCは三角形ではなかく直線になってしまいます。BCはAC-ABの長さよりも長くならないといけない事が理解できると思います。つまりBC>AC-ABが成り立つ必要があります。

以上をまとめるとBCの取り得る範囲はAC-AB<BC<AB+ACと求めることができます(AC>AB)。これは3角形でなくてもどのような多角形でも成り立ちますが覚えるのではなく、問題になっている辺の長さを大きく/小さくしていくことによって素早くイメージを取ることによって求められるようにしておきましょう。

単位

単位計算の方法です。GMATでもGREでも単位計算が出題されます。単独で出題されることもあれば問題の一部に組み込まれることもありますね。例えば

2400秒は何分ですか?という単位換算はvery easyで40分と問題なく答えられる方が圧倒的に多いでしょう。理由は単純明快で感覚的に秒/分/時間の変換過程の概念への理解が高いから、と言う理由です。では

分速12m/minを時速に直すといくつ?と聞かれると若干嫌がる方の割合が増えます。これを$$1000 \ g/cm^3= x \ g/m^3$$のxを求めなさい、とされると更に嫌がる方が多いと思います。単純にイメージが取りにくくなっているから、と言う理由でしょうね。つまりイメージが取れる/取りにくいと言う計算方法はあまり良く無い、と言う事になります。

単位の計算方法も数式と全く同様に機械的に詰める事になります。例えば2400秒の問題ですが

$$2400 \ (second)=x \ (min) \\ 60 \ (second)=1 \ (min) \\ 1 \ (second)= \frac{1}{60} \ (min)$$

と1段目及び3段目の式を2本用意します。Secondをminにconvertさせるために単純に3段目を1段目の “second”の部分に代入します。すると

$$2400 \ (\frac{1}{60}) \ (min)=400 \ (min)$$と “計算”する事が可能です。こうするとイメージが取れるからできる/できないという状況から脱却可能です。
時速の問題も取り組んでみると

$$12 \ (\frac{m}{min})=x \ (\frac{m}{hour}) \\ 60 \ (min)=1 \ (hour) \\ 1 \ (min)= \frac{1}{60} \ (hour) \\ 12 (\frac{m}{\frac{1}{60} \ hour})=12\ \times 60 (\frac{m}{hour})=720 \ (\frac{m}{hour})$$

と求めることができます。これもminをhourに変換させれば良いので3段目のmin=1/60 (hour)を1段目の “min” へ代入させて計算しているだけですね。

Densityの問題も解説すると

$$1000 \ (g/cm^3)= x \ (g/m^3) \\ 100 \ (cm)=1 \ (m) \\ {100}^3 \ (cm)^3= 10^6 \ (cm)^3=1 \ (m)^3 \\ 1 \ (cm)^3=10^{-6} \ (m)^3$$

と求まりますのでcmをmへconvertするために4段目の式を1段目の式へ代入すると

$$1000 \ \frac{g}{{cm^3}}= 1000 \ \frac{g}{{10^{-6} \ m^3 }}=10^3 \times 10^6 \ \frac{g}{m^3}=10^9 \ \frac{g}{m^3}$$

こちらもイメージを取らずに完全に式代入で処理していますね。こうすると単位換算の問題でミスor 迷いが無くなりますので良く理解しておきましょう。

例題27

時速36kmは秒速何mmか?

解答27

階乗

投稿者 K and M

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