ネット等の情報を参考にされる方がたくさんいらっしゃると思いますので、TOEFL or IELTSの学習を準備される上で注意点を。
日本人のTOEFLの平均点ってggって頂くと判明するかと思いますが70点程度なんですよね。平均的な日本人の方が受験された場合、意外にもReadingが尖っているわけではなく、全section大体ですが15-20弱のスコアを揃えているようです。
TOEFL/IELTSの非常に良くない側面としては、GMATやGREで採用されているようなComputer Adaptive Test (CAT) 制が採用されていない点だと思います。GMAT or GREの場合は受験生のレベルに合わせて出題される問題の難易度が異なります。正解を重ねるごとに、不正解を重ねるごとに問題の難易度が受験生に合うように調整される仕組みになっています。
GMATのように一問ごとではなくGREのようにある程度まとまった問題数でcatにすべきだと思います。
こちらで説明させて頂いておりますが、TOEFL/IELTSの難易度は現時点で実施されているあらゆる日本の英語試験のレベルとは次元が全く異なります。
大学受験レベルの英語は何処を受けてもお釣りがくる、レベルまでの英語力は備えていましたが、学生の時初めて見たときは驚愕しましたのでね…皆さんきっとそうでしょう。
ネット等の情報を参考にされて学習を進めていらっしゃった方に毎年お会いします。上手くいかないからお会いすることになるのですが、皆さんある程度同じようにprepを進めようとされる点が非常に気になります。
英検1級bottom合格でだいたいTOEFL 80程度。圧倒的に英検よりTOEFL/IELTSは難しいという点には皆さんagreeかと思いますが、英検と違ってテストの内容が受験者によって分かれていませんよね?これってかなりマズイ状況だと思います。
例えば実力的に日本人平均点のReadingが18点程度の場合。
ぶっちゃけ実力値としてReading 18点程度だと、本番内容を理解はできませんよ。
大体全部ランクリを入れて8-9点が算出されるので、その他の簡単な問題がなんとなく…で2-3割拾えているだけになるでしょう。
Readingの場合、本番の点数ではなく実力的に23点程度の方で、大部分の内容が掴めてある程度自信を持って回答できると思います。他のsectionもどの程度を聴けている/書けているとするかはいまいちあやふやですが実力的に各section 20に満たない場合。Listeningはよくわからないのでヤマカンで回答して、Writingは200 words程度しか書けない上に1文書けば2-3の文法ミスを出すことになるでしょう。
TOEFL/IELTSをまともに受験できるようになってくるのって大体ですがTOEFL 80/IELTS 6.5あたりの点数を狙える方達からテストとして上手く機能してくると思います。
AverageではなくMedian Scoreが何点か?が分からないので、どの程度の人数かは厳密には不明ですが、大部分のテスト受験者はそもそも自分の実力にはfitしないテストを受けさせられていることになっている、という点がTOEFL/IELTSの場合起きています。
そもそもTOEFL 80/IELTS 6.5が実力的に取れない場合。
例えば英検2級に受かる実力がない一方で英検1級以上の試験を受けている or MARCHの受験に落ちたのに東大医学部を受けるために試験会場にいる、ような状態に陥っているわけですね。通常の他の英語の試験ではありえません。
英検4級程度から英検1段程度の実力者達が同一の試験を受けさせられる時点で大部分の方にとっては試験として機能しないのは明らかですが、もっと奇妙なのが英検4級の人と英検1段の実力の方が同じstrategyで試験prepをした上で(例えばネット上の〇〇期間でXX点取る方法等)同じようなアプローチで本番試験に臨みます。
例えばS/Wでテンプレを使うにせよ、英検4級レベルの方が使うテンプレと英検1段の方が使うテンプレがそもそも同じっておかしいですよね。Speakingの答え方も実力によってある程度異なって当たり前ですし、Writingの文字数も英検4級と1段の方が同じように300 words以上を目指すことになるのもおかしいですよね。
TOEFLでよく言われるTPOを1-3周させれば良いかどうか?ですが英検4級レベルの受験生と英検一段レベルの受験生がいた場合、prep方法は異なって当たり前だと思うのですが…
R/L/S/W 目標とする点数/現時点での実力によって学習の準備の仕方や本番のアプローチ(特にS/W)は大きく異なります。Writing 20でよければ300 wordsは書けなくても取れますのであまりのできなさに絶望する必要はそもそもないかもしれませんし、そもそもTPOをやっときゃ良いか悪いか、はcase by caseになるハズです。
ネットに出回っているView稼ぎ目的のXXXをやれば良い的な情報をあまり好ましいとは思っていません。英検のように1級/2級/3級/4級と細かく試験自体の難易度を調整させて細分化させれば3級を持っている人が2級を取る方法。のような一種画一的なMethodを提供することは可能かと思います。仮に英検のようにかなり細分化されていたとしても、同じ80点でも点数の分布によって、または例えば同じWriting 15/6点でも内容がズレまくっているのか、文法ミスまみれなのかによっても随分処方箋は変わると思いますが。TOEFL/IELTSの場合4級-数段程度までの実力者が同じテストを受けさせられる時点で非常に奇妙なテストであり、その非常に奇妙なTOEFL/IELTSを同じように準備されて同じようなアプローチを本番取ることになるのであれば、それはどう考えたら正当化できるのでしょう…?